『いつもと違う朝』荒川アン○ーザブリッ○でいってみよー!その後 キョコたん誕生日編2

朝から連打されるチャイム。
社さんではないわね。
誰だろ?
モニターを見ればそこには盛大に眉間にシワを寄せたモー子さんが写っていた。
インターフォンのマイクをオンにした。
「はぁい。モー子さん。」
『はぁい…じゃ無いわよっ!なんでアンタが出るのよっ!もし記者とか、だったりしたらどうするの!!もう少し自覚しなさぁい!!』
「おはよう。モー子さん。大丈夫よ。でもモニターは確認したもの。」
『私一人とは限らないでしょっ!それよりアンタ無事なのねっ!?何もされてないのね!?』
「何もって……。」
『キョーコちゃん。とにかく中に入れて。』
社さんの声が割って入る。
こちらも落ち着かない様子が声から窺えた。
「おはようございます。社さん。今開けまぁす。」
どうしたんだろうと思いつつ、セキュリティを解除する。
うーん、確かに……一人とは限らないわね。
モー子さん、敦賀さんちなんて知らなかったはずだし、一人で来るなんて考えられないわよね。
迂闊だったわ。
でも、嬉しい。
モー子さんまで来てくれるなんて嬉しい。
素敵な誕生日ね。
嬉しい事ばかりだわ。
昨日、作り過ぎたから、食べる物は十分にある。
朝ごはん用に多少のアレンジを加えてあるし、残り物には見えないと思う。
今日は賑やかな朝ごはんになりそう。
しばらくするとドアチャイムが鳴らされた。
ドアを開けた途端。
「キョーコーぉっ!」
叫びながらモー子さんが突っ込んできた。
いつもと逆の展開。
本当にどうしたの?
「アンタ、本当に大丈夫なの!?」
「モっ、モー子さん?」
「無理してたりしてない?」
モー子さんったら、どうしたのかしら?
こんなに慌てて。
社さんを見れば、少し青ざめていて……。
「キョーコちゃん。本当に無事?」
社さんまで、どうしたんだろう。
「何をしてるんですか?貴方達は。しかも玄関先で。中に入ったらいいのに。」
後ろからは、対照的に落ち着いた敦賀さんの声。
モー子さんと社さんは声のする方を見てあんぐりと口を開けていた。
「?」
振り向くと、当然ながら敦賀さんがいたけれど、いつもの敦賀さんではなく、上半身裸で濡れ髪をガシガシとタオルで拭きとっていた。
「きゃーーーっ!敦賀さぁ〜〜ん〜〜っ!」
何て事なの?
一大事だわ。
ダメよ、そんなの!
私は敦賀さんの後ろに回り込み、背中を押してリビングへ。
「敦賀さん、座って下さいっ!」
「え?」
「いいから座るの〜っ!!」
「はい。これでいい?」
「ここで待ってなさいっ!!」
「……はい。」
私は脱衣室に飛び込んで、ドライヤーとブラシと大判のタオルを持ってリビングに引き返した。
「はいっ。タオルを身体にかけといて下さい!」
「夕べ見たくせに……。」
「なんか言いましたか?」
「いえ、何も。」
ドライヤーのコンセントを差し込んで、スイッチを入れる。
「もう!なんでそんなに雑に扱うんですかぁっ!」
「ごめんね。」
「芸能人として、自覚はあるんですかぁ!それに家の中とは言え、そんな姿で!あなたはも〜っ!」
ブローしながら、日頃から彼が疎かにしている事を注意する。
「ごめんね。」と言いつつ、どこまで聞いてくれているのかしら。
だって、怒っているのにニコニコ笑っているんだもの。
本当にもう!
髪が乾いていつもの艶やかでさらさらな質感が蘇る。
指に触れる質感が私に幸せをくれる。
やっぱり大好きなのね。
彼の全部が好きなの。
「はい。いいですよ。」
「ありがとう。君はホントに器用だね。プロのスタイリストに負けてないよ。」
ホントに……敦賀さんったらもー。
いい加減なのは食事だけかと思ったわ。
もう少し気を使ってほしいと思う。
貴方の髪に触れられるのも、私の手料理を喜んでくれる姿を見るのも嬉しいけれど。



「キョーコ。」
「蓮。」
ん?
はっ!
…………忘れてた!
モー子さんと社さんがいたんだったわ。
「ごっごめんなさい。えとぉ……。」
「すいませんね。慌ただしくて。社さんも琴南さんもいらっしゃい。」
敦賀さんはいつも通り……いえ、なんかいつもより自然な柔らかさがあるような。
「「蓮(敦賀さん)聞き捨てならない単語を聞いたんだ(です)けど。」」
「ん?何?」
「貴方!昨夜、何をしたんですか!?」
「”夕べ見たくせに”って、蓮…お前…まさか……。」
モー子さんも社さんも顔を赤くしたり青くしたり、様子がおかしいわ。
どうしたのかしら?
「言っておきますが、確かに俺と彼女との間には進展がありましたが、貴方々が心配しているような事は、まだしてませんよ。俺を何だと思ってるんですか?」
「え?何の事ですか?」
「社さんと琴南さんは俺が君を襲ったんじゃないかって心配してるんだよ。」
「え?」
襲う……って何を?
猛獣じゃあるまいし。
「いずれはそういう事にもなると思いますが、時期は考えますよ。安心して下さい。」
「なっ!?」
「蓮……お前。」
「言いましたよね?”進展がありました”って。俺とキョーコは結婚前提で付き合う事になりました。」

僅かな沈黙の後に。

「「ええ〜〜〜〜っ!!」」

二人分の驚きの声が、リビングを占拠した。



「失礼ですね。二人とも。」
ダイニングテーブルに座り、少しふて腐れた感じの敦賀さん。
ちょっとかわいいかな……なんて思った事は秘密。
「ホントなの?キョーコ。」
「恥ずかしいから言わないで〜。」
改めて言われるとホントに恥ずかしい。
「蓮。昨日の事務所でのショックで、ネジが吹っ飛んだのか?」
「……ふっ切れたのは確かですよ。」
ふて腐れて、そっぽ向いてる敦賀さんの姿にモー子さんも社さんも目を白黒させていた。
「ほら、拗ねるな。いい大人が。……悪かったな、もう少し、気を使えばよかった。」
「ごめんね。キョーコ。」
モー子さんも社さんも何を気にしているのかしら。
変なの。
「気にしなくていいですよ。俺はどうせ仕事ですし。二人で過ごす時間なんて、これから作っていけばいいんです。記念日でなくても、彼女がいてくれるならいつでも。」
「つっ敦賀さん。何恥ずかしい事をっ!というか、早く食べちゃって下さい!仕事に遅れちゃいますよ。」
「そうだね。琴南さんは仕事?」
「夕方からですけど。その前に雨宮さんと合流して、キョーコと雨宮さんはオフだから、三人でどこかに行こうかと思って……。」
「モー子さん。一人増えたの。私、穂奈美さんも誘っちゃった。」
「誰?口は固い子?」
「BOX”R”の共演者です。」
「私も何度か会ったけど、口は固い方じゃないかしら?」
「君達が認める子なら間違いはなさそうだね。じゃ、いいよ。ここに呼んでも。」
「「えっ」」
「俺と社さんは仕事だから、もうすぐ出るけど、良かったら、ここ使って。君達も随分顔が売れてきたし、ファンに追い掛けられても大変だろう。変装するにしても、君達……目立つしね。」
確かに……モー子さんも雨宮さんも穂奈美さんも美人だもの目立つわよね。
「キョーコ。関係なさそうな顔してるけど、君もだから。とにかく、今日は俺が帰るまで、ここにいる事。いいね。」
「でもぉ。」
「俺の名前を出さなきゃ大丈夫だよ。ばれてもキョーコの友達なら問題ないと思うしね。」
「キョーコちゃんの見る目は確かだからね。……それより、お前んちにこんなダイニングテーブルあったか?今まで。」
「最近、買いました。これからの為に。」
相変わらずの神々スマイルで笑う敦賀さんに対し、何故かモー子さんと社さんは顔を引き攣らせていた。
二人の後ろに何かいろんなものが見えるような気がするのは何故かしら?
「お料理を運ぶのにも、この方が助かります。でも、けっこう大きいですよね。夕べみたいにお料理が多い時や、今みたいにお客様がいる時はいいですけど。」
「大丈夫。増えるから。」
「お客様様が?」
「家族が。」
「家族?」
家族?
増える?
えっとぉ、それって……。
「頑張ろうね。」
頑張ろうって何を?



「朝っぱらから、家族計画を爽やかに言うな〜っ。」
「というか、結婚もまだなのに何、言ってんですか〜〜っ!」



最上キョーコ。
19歳の誕生日。
かつてない程に幸せを感じています。







〜おまけ〜

「凄いマンションね。これが敦賀蓮の部屋……。」
「あら、分かっちゃった?穂奈美さん。」
「ええ、あれで。あんな規格外のサイズの衣装でキョーコさんと仲がいい人なんて一人しか思いつかないわ。」
「あっ、敦賀さんったら忘れていっちゃったのね。」
「私にも来てるのよ。エステティシャン役で。でね、”シスター”…といっても元傭兵の男なんだけど、誰にするかで揉めてるみたいだったわ。原作を読んだけど、誰にでも出来る役じゃないわよね。体格のいい美形なんて、芸能界でもそうそういるもんじゃないし。なかなか面白かったから、あの世界観は壊してほしく無いわ。制作側も敦賀さんしか考えて無かったみたいなんだけど、人気俳優に女装させて、LMEを敵に回す事になったらって、二の足踏んでた見たいよ。でも、あの衣装が、ここにあるという事は敦賀さんで決まったのね。」
「実は私達にも夕べ話しがきたのよ。昨日のLMEにいたお客様。監督さんだったのよ。」
「私、ヒロイン役のオーディション受けてみないかって言われちゃった。」
「私はOL役を貰ったわ。ちなみにキョーコ、アンタにも依頼くるわよ。」
「敦賀さんの為に、特別に原作には無いシーンも増やすみたいよ。敦賀さんに頑張って貰うためだって、言ってたわ。」
「「「「なんだか、凄い映画になりそうね。」」」」



配役も正式に決まり、敦賀さんは『迫真の演技』と讃えられ、影では私のアフターケアを必要とする程にボロボロになりながら、映画はクランクアップ。
無事に終わって本当に良かった。
撮影が進む毎に凹んでいく敦賀さんを見ていた。
演技ではあるけれど、私の演じるマリアの冷たい言葉は本気で凹んでいた敦賀さん。
エスカレートしていくアフターケア。
その結果……。



「おめでとうございます。」



体調不良で念のため訪れた病院の診察室で医者にそう告げられた。
敦賀さんとお付き合いをしてから一年にも満たない。
今朝……何かの予感はしてた。
日常的になった敦賀さんの腕の中で目覚める朝。
笑顔で交わすおはようの挨拶も優しいキスもいつもと同じ。
敦賀さんがくれるいつもと変わらない幸せ。
そんな中に感じた幸せの予感。
いつもと同じなのに、どこか違う朝だったから。
まだ見ぬ未来を感じた朝だったのだと思う。






無理矢理終わらす。
力尽きました。
誰か文才下さい。



月華


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