『二人で過ごす夜に…』荒川アン○ーザブリッ○でいってみよー!その後 キョコたん誕生日編

SIDE:A 〜蓮〜


12月24日。
大半の日本人には何の関係もないだろうこの日。
本来の意味をなくした騒がしいこの日……今回だけはお祭りムード全開な世間に感謝した。
何の疑問も抱かれる事なく彼女と過ごせるのだ。
嬉しくないはずがない。
食事を済ませた後、残った料理にラップをし、冷蔵庫にしまう。
残りは朝ごはんになるだろう。
きっと彼女の事だから、残り物とさえ思えない程見事にアレンジしてくれるのだと思うけど。
ダイニングテーブルからリビングに移動して、ソファで寛ぐ。
「少し酔っちゃいました。」
ほろ酔い加減の彼女。
やっぱりまずかったかな。
……本当の事を言うと……君を帰したくなかったからなんだ。
帰るなんて言って欲しくなかったから。
今夜は君と一緒に過ごしたかったから。
全部、俺の計画通りなんだ。
ごめんね。
本当にごめん。
「大丈夫?水、持って来るよ。」
後ろめたさを引きずりながら、立ち上がろうとした俺を彼女が引き止める。
「大丈夫です。敦賀さん。行かないで。」
「最上さん。」
”いかないで”でなんて言われるなんて、思いもしなかった。
目を見張る俺を真っ直ぐ見据える彼女。
「いいんです。これくらいじゃないと、私……何も言えそうにないから。」
「えっ?」
「何でもありません。それよりプレゼント交換しましょう。敦賀さん!」
彼女がソファに置いていた紙袋を引き寄せて、中から取り出したもの。
器用なキョーコがこれまた器用にセンスよくラッピングした包みを蓮に差し出した。
解くのが勿体ないくらいのものだった。
彼女が開けてみてほしいと急かさなければ、このまましまい込んでしまいたい程に。
惜しい気持ちを抑えながら、りぼんを外して、包みを開ける。
中から取り出したのは柔らかで、ふんわりした手触りの……。
「セーターだね。手触りがいいね。あれ?タグが無いけど……もしかして手編み?とてもそうは見えないけど。」
「部屋着としてならいいかと思って……。ダメですか?」
相変わらず器用な彼女。
彼女が俺の為に作ってくれたもので、出来栄えだって既製品と……たとえブランド物と比べても遜色ない。
普通どこかしら手作り感が残るはずなのに。
本当に器用だ。
「すごく嬉しいよ。ありがとう。着てみてもいいかな。」
「どうぞ。……って敦賀さん。今着てるのをわざわざ脱がなくても〜っ。しかもここで!?きゃーっ!」
顔を真っ赤にする彼女を余所にプレゼントのセーターに袖を通す。
「うん。ピッタリだ。肌触りもいいね。」
「もー敦賀さんったら……。毛糸には凄くこだわりましたから。」
顔を染めて明後日の方を見ている彼女。
ああ、この反応、前とは違うね。
少しは男として意識してくれてると思ってもいいかな?
だったら、嬉しいな。
「ありがとう。じゃあ、俺からも。」
蓮が差し出したのは小さな包み。
「ありがとうございます。開けていいですか?」」
「どうぞ。実は俺も手作り。」
えっ?」
「嘘だよ。とにかく開けてみて。」
「パッケージからして高そうですよね……ってこれアルマンディ。」
あっ…気づいちゃったみたいだ。
「専属契約してるからね。何でも安く手に入るんだよ。専属モデルなんて歩く広告塔だよ。モデル料みたいなものだから。」
疑い深げな視線を向けたまま、中を開ける最上さん。
彼女が開けた箱の中は細身のチェーン。
「……敦賀さん、これ、いくらしたんですか!細身のチェーンですが、変わった形をしていて、それに素材も……、止め具にPtと刻印が見えるような。」
「プリンセス・ローザのチェーンにして。前から止め金の部分があまいって言ってたよね。そのうち無くしちゃうよ。」
「〜〜っ!…で、でもっこんな高そうなの頂けませんっ!」
「いいから。最上さん。こっち来て。もっと近くに来て。プリンセス・ローザも持っ来てるなら貸して。付けて上げる。」
「でも、敦賀さん!」
「いいから、おいで。」
「いつになく、押しが強いですね。……頂いちゃったら、返せと言われても返しませんからね。」
「その方が嬉しいよ。」
鞄をガサガサと探り、取り出された小さな蝦蟇口。
「じゃ、お願いします。」
差し出されたプリンセスローザを受け取って、チェーンを付け替える。
「後ろ向いて。……はい。出来た。」
愛しい君。
無防備なままで背を向ける彼女をこのまま抱きしめたいと思った。
だけど……後少しだけ……。



SIDE:B 〜キョーコ〜


「そのまま、時計を見てごらん。」
敦賀さんに促され、言われるままに時計を見る。
後数秒で12時。
後、少しで私は……。
12時ジャスト。
「最上さん。」
ふわりと香る敦賀さんの香り。
背中に感じる温もり。
後ろから包まれた手。
耳元に感じる柔らかな吐息。
「誕生日、おめでとう。」
「あ……ありがとうございます。」
妙に恥ずかしくなって、視線を落としたところで 気がついた。
彼の大きな手に包まれた己の左手。
薬指に光るものの存在。
『いっいつの間に……!?』
高そうなリング。
「これはね、バースデープレゼントじゃないよ。」
「えっ?」
「プレゼントはもっと別の物。渡す前に聞いてくれる?あのね。」
私は彼が何を言い出すのか、予想がついていた。
だって、同じ何だもの。
「はい。」
知っていたけれど、私は待った。
彼がその想いを打ち明けてくれるのを待った。
「俺は君が好きなんだ。」
敦賀さんの告白。
やっぱり間違ってなかった。
そして何よりも、欲しいと望んだもの。
彼に恋している事を自覚して、悩んで、悩んだ末に諦め切れずに、ついには欲しいと思っていた彼の心。
「知ってましたよ。」
「えっ?」
背を向けているから、見えないけど、きっとすごく驚いた顔をしているんだろうな。
「気付いてました。だって、私を見る時の敦賀さんの目……私と同じなんですもの。」
「お…なじ??」
「正確には、私が敦賀さんと同じ目をしていた……というところでしょうか?」
「それって……。」
「恋する目ですよね。」
「……最上さん?」
「素敵なリングとチェーン、ありがとうございます。好きな人からのプレゼントって嬉しいですね。さっき”返しませんよ”っていいましたけど、貴方からの物だから、欲しいんです。」
「………。」
「本当に頂いてもいいですか?」
強く抱きしめられた。
これが貴方の答え?
こんな風に抱きしめて貰えたのは初めてだった。
「返品不可だよ。……最上さん、結婚前提で付き合って欲しい。」
「じゃ、これはエンゲージリングですか?気が早いですね。いいですよ。貰って上げます。」
「強気だね。」
「惚れられた強みですから。」
「君は言ってくれないの?」
「言って欲しいですか?」
「是非とも言ってほしいな。」
「じゃ、離して下さい。」
「このままじゃダメなの?」
だって貴方の顔が見えないもの。
ちゃんと貴方の目を見て言いたいの。
私の貴方への気持ちをちゃんと伝えたいから。
彼の腕から抜け出して、向き合う。
今の私の全てを込めて……。

「貴方が好きです。」

一年近くもの間、ずっと秘めていた想い。
自覚していなかっただけでそれ以上かもしれない。
想い続けた日々があることを貴方に伝えたい。

「好きだよ。」

そう返してきた敦賀さんはとても幸せそうだった。
きっと私も同じくらい幸せな顔をしているはずだった。



SIDE:C 〜二人〜


「キョーコって呼んでもいい?」
「好きなだけ呼んで下さい。」
「やっとお許しが頂けた訳か。……長かったな。」
「えっ?」
「HAPPY BIRTHDAY。キョーコ。君へのプレゼントはこの俺だよ。君に全部上げる。俺の身体も、時間も、この先の未来も全部、君に上げる。」
「返品しませんからね?」
「返しちゃダメ。」



あるクリスマスの夜の事。




コメディーから一転。
使えるもんはなんでも使え。
阿保月華でした。

そして………実はまだ続きがあるのでした。



それではまた。



月華



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