恋心 2nd Stage 〜LIAR LIAR〜

マーメイドラ○ーンを出たところで騒ぎは起こった。



「あっ敦賀先生〜っ!女の人と手を繋いでる〜うっ。いやぁっ!!」
「マジかよっ!」
「どういう事ぉっ!?」
「うわっ、美っ人!!」
「子供まで抱いてるぞ。」
「隠し妻に、隠し子かよっ!?」
「うそよ〜っ!」

前方に見える一団体。
それは間違いなく宝田学園バレー部の面々だった。
しまったと思っても、時既に遅く、これはもうどうしたらいいか。
あまりにも楽しくて失念していた彼らの存在。
さらにバレー部OBの貴島先輩の姿もあった。
マズイ。
マズイわ。
先生の事はもうばれてるし、問題は私。
それにゆきひめちゃんの事も誤解されてるし、どうしよう。
学校に私との事が知れたら大変よ〜っ。

「キョーコ、ゆきひめちゃん。一言もしゃべっちゃダメだよ?」

戸惑う私達とは裏腹に先生はウィンクまでするくらい、余裕を見せていた。
どうする気なのかしら?

「敦賀先生!その人、誰ですか?」
「まさかホントに先生の奥さんと子供!?」
《ツルガ?センセイ?ああ…ツルガね。君達、勘違いしてるよ?》

………聞き覚えのある国の言葉が先生の口から飛び出す。

《ツルガって、レンの事?レンは従弟だよ。俺はクオン。よく間違えられるんだよね。》

それはそれは流暢なフランス語だった。
私はフランスに数年間住んでいた事もあるから、先生が何をしゃべっているのかわかったけれど、彼らにはさっぱり理解できないだろう。

「敦賀先生?何しゃべっているの?」
《俺はね、クオン・ヒズリ。フランス語じゃ通じないか。”My name is KUON”これでいいかな》

先生……フランス語喋れたんですか。
見る限りでは私の正体まではバレていないらしい。
先生の服の袖をひっぱり、彼を見た。

《ん?大丈夫だよ。任せて》
《私…通訳しましょうか?》
《君、フランス語、出来たの。》
《パパの仕事で向こうに住んでたから。》
《通訳って、君、大丈夫?君だって事、隠し通せる?》
《た…多分。》
《そう、じゃ、頼むよ。》

「名前はクオンだっつ言ってるぜ?そういえば目が青いな。別人?」
「でも似過ぎよ。」

疑惑半分の彼等。
私がここで通訳して、他人のフリを貫き通せるかはかけみたいなもの。
でも、やるしかないわ。

「私が通訳しますね。彼はクオン・ヒズリ。貴方々が言う、”ツルガ先生”は彼の従弟の蓮さんの事のようですよ?よく間違われるの。」
「えっ?別人?」
「クオンさん?いとこ……。先生に外人のいとこ?」
「貴方々は彼の勤め先の生徒さんですか?」
「…と、卒業生だよ。」

今まで黙っていた貴島先輩の言葉に少しドキドキした。
貴島先輩とは、交流もあったからバレないとは言いきれない。

《敦賀先生に外人の従兄弟がいたのか……ですって。》
《彼は混血だって言ってあげて。それと彼は今は、別の場所で彼女とデート中だってね。》
《えっ!それホントに言うんですか?》
《もちろん。信憑性があるだろう?》
《後でどうなっても知りませんからね!》

彼はニコニコと笑ったままだった。

「えっと、実は蓮さん、純粋な日本人ではないんですよ。……それと、蓮さん、今日は別の場所で彼女とデートされてるみたいですよ。」

それが、また落ち着きかけたところに騒ぎを巻き起こす。

「うそっ!?」
「マジでっ!?」
「……いたのか、あの顔で、あの身長だもんな、いない方がおかしいぜ。」

先生……どうするの?
私、早く立ち去りたいんだけど。

「私、先生から”彼女はいない”って聞いたわよ!」
「私もっ!!」

《……彼女はいないって聞いたんですって。》

そう言って先生を見ると、優しく微笑んで私の肩を抱き寄せてくれた。

《今はいるでしょ。将来まで考えた大切な彼女がね。》

意味あり気な視線。
思わず顔が赤くなる。
……ダメよ、今はお芝居の途中。

そして気が付く、貴島先輩が何か思い出そうとしている様子に。
ダメ、しっかりしなきゃ。

「最近、お付き合いを始めたみたいですよ。」
「ショック〜っ!」
「もう立ち直れないかも。」
《ところで、もういいかな?俺もデート中なんだ。これで失礼するよ。》
「もう、いいですか?ですって。」
「あっすいません。ありがとうございました。」
「ごめんなさいね。」

どうにかやり過ごせそうだ。

《行きましょ。》
《ああ。じゃ、君達も楽しんでね。》

「ちょっと待って。」

その声に振り向くと、貴島先輩がじっと私を見ていた。

「君、どこかで会った事ない?」

ドキリとする。

「というか、俺の知ってる子に似てるんだよね。声とか雰囲気とか仕種とか。最上キョーコちゃんって知らない?」

マズイ。
どうしよう。
でも……ここで正体をばらす事なんてできない。
一つの嘘が生み出したたくさんの嘘。
一つ綻びてしまえばどんどん暴かれていく。
これ以上彼等に構うのは危険だ。
私はいい。
卒業したのだし。
だけど先生は。
私は先生を守りたい。
どうしても守りたいの。
だから、私も嘘を突き通す。
私は貴方達なんか知らない。

「それ、あなたの好きな子かしら?」
「えっ……。」
「そんな目をしてる。」

一度は付き合ってくれと言われた事がある。
まだ有効かどうか定かではないけれど。

「………。」
「その様子だと、片思い?がんばってね。じゃ。」

私達はその場を後にした。



大人しく先生に抱かれていたゆきひめちゃんがもぞもぞしだした。

「もうしゃべってもいい?」

彼等な姿はすでに見えない。

「大丈夫だよ。いい子にしていてくれてありがとう、ゆきひめちゃん。」
「うん。」
「本当にごまかせたでしょうか?」
「多分ね。それよりキョーコ。」
「はい、なん……ひぃっ!」

先生のこめかみにアオスジが浮き上がっているのを見てしまった。
顔は笑っているのにとっても怖いのは何故?

「さっきのどういう事?」
「えっ??」
「君に片想いしている彼の話し。どういう事?」

たらたらと冷や汗が流れる。

「ねぇ、キョーコ?」
「去年、告白されました。」
「で?」
「ちゃんと、断りました!」
「なんて?」
「好きな人がいますって、ちゃんと断りました!」
「好きな人いたの?そいつ誰?」
「先生に決まってるじゃないですかぁーーっ!」
「キョーコ、5回目ね。」
「〜〜〜〜っ!!!」

抜け目のない男ね。

「今、”抜け目のない心の狭い男ね”って思っただろ?」
「そこまでは思ってません!」
「いずれにしろ、彼は未だに君に恋心を抱いているわけだ。なのに、”がんばれ”って、どういう事?」
「深い意味はありませんからっ!!」
「まったく君は、むやみやたらと俺のライバル増やすのはやめてほしいよ。君を渡さない自信はあるけど面倒なのは確かだからね。」

先生は私を引き寄せてキスをした。
少し離れて、また……。
それから間近に視線を感じて目を開けると、じっと見つめる無垢な眼差しに出会う。

「〜〜っ!」

咄嗟に先生の唇を手で遮った。

「先生のバカーっ!」
「キョーコ。6回。」

大人って卑怯だわ。
平気な顔で大嘘つくし、目的の為なら手段を選ばないし。

「先生なんか知らないっ!」
「キョーコ、7回目だね。」
「いやぁ〜っ!」



もう信じられない。
ひどいわ。
でも……先生、楽しそう。
先生が笑っている。
私といっしょにいて笑ってくれている。
大好きな先生が幸せな顔してくれるがとても嬉しい。



だけど、そう簡単には好きにさせてはあげないんだから。



「ケンカしちゃ、めっ!なの。」





続いちゃう


ども。
げっかです。

りら様からまた、拍手コメで素敵なお話しを聞かせて頂きました。
エロスとプシュケのお話しです。
私が持っている本では、姉達にそそのかされてエロスの顔を見てしまったプシュケを悲しげに見つめて、彼女をおいて去ってしまいます。
一瞬にして消える宮殿。
彼女はひとり森に取り残されて、果てはアフロディーテに梟に姿を変えられ森をさまようというものでした。
ですが、りら様のお話しはこう!!
プシュケさんは根性でアフロディーテの神殿に辿り着き、そこでアフロディーテに難題ふっかけられ、エロスの助力を借りてクリアー!!
最後の試練でプシュケは死んでしまうけど、エロスが助けてくれたとの事。
エロスはゼウスに掛け合い彼女を神してもらい、ずっと側にいられるようになったという。

うおーーっ。なんかもえてきましたぁ。
蓮キョに置き換えたら面白そう。
しかし悩むのはアフロディーテ役。
ジュリエナさんは蓮さんのかわいいお嫁さんに嫉妬やら難題やらふっかけないと思うの。
……出会った頃のモー子さんあたり?
いや……モー子さんじゃないなぁ。
瑠璃子ちゃん?インパクト弱いなぁ。

等々……妄想する月華でした。


拍手とステキコメ、ありがとうございました。



月華


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