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Crossing Love 6

「もう……恋なんてしない。」
分かっていた事なのに……。
「もう、誰も好きなんて………。」
流れる涙は、壊れた心のカケラ。
二度と元に戻らない壊れた心。
二度と人を好きになんてならない。
もう、これ以上、傷付きたくないから。
そして何よりもツライと思ったのは別の事。
ショーちゃんにフラれた事よりも恋をしないと決めた事が辛いのは……何故?
どうして、あの人の顔が浮かぶの?
どうしてっ!?



その時、後ろから誰かに抱きしめられた。
この香り。
敦賀さんだ。
「ダメ。そんな事させないよ。」
崩れ折れてしまいそうな体を敦賀さんが抱き留めてくれる。
「恋をしないなんて言わないで。俺を見て。」
「………。」
「君が恋する気持ちを忘れてしまったら、俺はどうすればいいの?」
……敦賀さん。
「ねぇ。俺を見てよ。絶対に君を悲しませたりしないから。」
今、やっと気付いた。
私はもう次の恋をしていた。
さっき恋をしないと心に鍵をかけようとしたのは……敦賀さんの側にいたかったから。
友人としてでも構わないから側にいたかったから。
だから私は………。
私の本当の気持ちは………。

「敦賀さん。……私、貴方が好きです。」

それが私の本当の気持ち。
私の中には既にショーちゃんはどこにもいない。
貴方に出会って、貴方の優しさに触れて……本当の恋に目覚めたの。
あの時の出会いは、平行線のままだった私達の関係がクロスした瞬間。
その時にはもう新しい恋が始まっていたんだ。
「俺が好きって……それ、本当?」
どこまでも優しい声に頷いた。
くるりと身体を反転させられて敦賀さんと向き合う。
敦賀さんの手が頬に添えられて……続くキスの予感に……ゆっくりと瞳を閉じた。



「よし。これで最後。」
最後の荷物を段ボールに詰め込んで、周りを見渡す。
「以外にも広かったのね。この部屋。」
私は上京してから、お世話になっていたアパートを引き払う事にした。
引っ越し先はまだ決まっていなくて……見付かるまでの間……敦賀さんのマンションにお世話になる事に。
2年住んで、それなりに増えた荷物。
その中には私の物ではないものもあって、手伝ってくれた敦賀さんには不機嫌な顔で「これ……捨ててもいい?」と見つかる度に言われた。
これ以上、彼にショーちゃんの荷物を発掘されては面倒なので、無造作だろうが何だろうが、見つけては手当たり次第に段ボールに突っ込んだ。
二つずつあった食器も全部処分して、空の棚が残るだけ。
そうこうしているうちにリサイクルショップの人が家具を引き取りに来た。
食器棚の他にもこたつやベッドやたんす、他にもいろいろと引き取ってくれた。
引き取って貰えなかった物は後日、ゴミとして処分する。
「キョーコ。荷物、詰めるだけ積んだよ。」
彼に車を出して貰い荷物を彼のマンションへ運び込む。
引っ越しには向かない車だけど……あまり目立ちたくはないから、好都合だったかも。
向かうは彼のマンション。
初めてお邪魔した時は『高級マンションの最上階っ!?しかもワンフロアァ!?そこに学生が一人暮らし……。』と驚いた。
「賃貸じゃないよ。去年までは家族で住んでたんだけど、今両親は海外赴任中でね。後数年は帰っこないよ。あっ……君が、ここに住む事も了解をとってあるから大丈夫だよ。」
との事……。
「確かに……学生にしては贅沢だよね。車も父のだしね。……食費くらいはバイトで稼いでるよ。」
そんなところが敦賀さんらしい。



「荷物、少なかったから。後一往復くらいで済みそうだね。まだ明るいけど……どうする?」
「あの……立ち寄りたい所があるんですが、お付き合い頂けますか?……それと美容院にも行きたいので……。」
「いいよ。美容院も付き合ってあげる。知り合いに腕のいい人がいるから紹介するよ。」
「敦賀さん……もの凄く……高いんじゃないんですか?」
「普通ならね。ただし条件があってね。それを引き受ければ、ただになるよ。」
「ただ?」
「うん。俺もキョーコとならやってもいい……いや、キョーコとやってみたいと思ってね。しかもね、逆にお金が入るよ。」
「そんなうまい話しが……。」
「俺の言う事でも信じない。」
「………。」
「というわけで美容院は日を改めて行こうね。」
丸め込まれた感があるけれど、彼に任せる事にした。



「失礼します。」
訪れたのは安芸先生の研究室。
「あら?あなたは?」
「最上キョーコと申します。」
「え?……あ……。私に用?」
「はい。私、アパートを引き払いまして。ショーちゃんの荷物が残っていたので持ってまいりました。」
「えっ?」
「失礼します。安芸先生。敦賀といいます。これが不破君の荷物です。置くのここでいいですか?」
衣類やら、靴やら、楽譜やら、残っていた物を詰め込んだ段ボールが2つ。
ぎゅうぎゅうに詰め込んだから見た目より重くて、ここまで運んでくれたのは敦賀さんだ。
「用件は、これだけですので、私達はこれで失礼します。」
困惑した顔の安芸先生。
いきなり持って来られたらそうよね。
でも、持っていたくなかったし、仕方が無いわ。
敦賀さんの部屋に戻ってすぐに、ショーちゃんから電話が来たけど……出なかった。
だってキスの途中だったから。
しばらくして、また鳴りはじめる携帯……。
「しつこいな。」
鳴り止まない私の携帯を手に取り……電源を切ってしまった。
「携帯……変えようね。」
「はい。」
また、唇がゆっくりと降りて来る。
甘い時間邪魔する音はもう聞こえない。



「敦賀さんの嘘つき。」
「ん?」
「がっつかないって言ったくせに……。」
私は敦賀さんのベッドで敦賀さんの腕に抱かれていた。
「ごめん。君が可愛すぎて、がまん出来なかった。俺がフラれる理由はがっつくからじゃないって事も分かったよ。」
「……?」
「理由簡単……相手が君じゃなかったから。」
「………。」
「今まで本当の意味で好きになった事はなかったんだ。君を好きになって……やっと気が付いたよ。」
「敦賀さん。」
「出会った時には君に惹かれてた。でも、君には不破がいて……、君を忘れる為に他の誰かを思おうとしていたのかもしれない。彼女達にはバレてた訳だ。酷い男だよね。不破の事は言えないよ。」
「……酷いですよ?彼女達本当に敦賀さんの事、好きだったはずなのに。」
「うん。反省してます。これからは……本気で向き合うよ。本気で好きになった君だから。だから……もう一回いい?」
ぎゅっと強く抱きしめられて……。
「キョーコ。」
耳元で名前を響くように熱く囁かれて……。
「〜〜〜っ!!」
ゾクリとした。
「待って……待って!!敦賀さんっ!!」
敦賀さんの胸を手で押して距離を取る。
意外にも抱きしめる腕は緩み………ホッとしたところに新たな爆弾が投下された。
「何?ダメ?」
敦賀さんの顔が私の顔を覗き込む。
「〜〜〜っ!!」
そんな……風に見つめないで〜〜っ!!
捨てられた子犬みたいな目で私を見る敦賀さん。
こんなでっかい子犬がいるもんですか〜〜っ!!
「……大型犬にだって、子犬だった頃はあるよ。」
どうやら声に出ていたらしい。
「あなたは立派に成人でしょう!!」
「そうだね。さっきも証明して見せたけど。」
彼の言わんとしている事が分かってしまい……顔は火を吹きな程に熱くなる。
「キョーコ……ダメ?」
私…………とんでもない人の彼女になってしまったのかもしれない。
それでも……最後の抵抗を試みる。
「……お腹……空きました。」
彼はクスリと笑って。
「OK。じゃ、ごはん食べたら………またね?」
取って付けたような疑問符は本来の意味を持たず、私の運命は彼に翻弄される事を宣言されていた。



何度かショーちゃんに待ち伏せされて、その度に敦賀さんが追い払ってくれる日々が続いた。
私に何の用なのかしら。
安芸先生というステキな彼女がいるのに、”お前は俺のもんだ”とか言うのは……どうかと思うの。
いくら下僕扱いしているだけにしても……勝手過ぎるわよ。
「ショーちゃん。もう少し大人にならないと安芸先生に捨てられちゃうわよ?いくら幼なじみでも、いつまでも私があなたの面倒見てたらおかしいでしょ?」
去り際にそう言ったら、敦賀さんは何かを必死に堪えるような顔をして、ショーちゃんは口をあんぐりあけて固まっていた。
私……何か、おかしな事言ったかしら?
固まったままのショーちゃんをその場に残し、私と敦賀さんは帰路に着く。



敦賀さんが盛大に吹き出し笑いをしたのは、完全にショーちゃんの姿が見えなくなってからの事。





すいません。


こんな尻切れとんぼで。


次で終わります。


多分。
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