スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Crossing Love 5

眠気を誘う助教授の声が講義終了を告げ、今日最初の1コマが終わった。
そこへ眠気を吹っ飛ばす声がかかる。
「るぇ〜ん。むぅ〜ふぅ〜ふぅ〜。」
そこに社さんが不気味な笑いを携えてやって来た。
既にニヤニヤなんて領域じゃない。
「何ですか。……その”ドラえもん”みたいな笑いは……。」
「………お前の口から”ドラえもん”って言葉がとび出すとは思わなかったよ。」
「失礼ですね。俺だって知ってますよ。この国で21年間生きてるんですから。」
「そりゃそうだ。……それよりもお前!昨日、キョーコちゃんとデートしてただろっ!!見たぞ〜。」
途端に周囲がざわついた。
「ちょっ……何言い出すんですかっ!?……最上さんにはちょっと相談にのって貰っていただけですよっ!!」
何故か周りのざわつきも幾分おさまる。
「いつものかよ。なーんだ。……ついに付き合いだしたかと思ったのになぁ。」
本当に誰がどこで見ているかわからないもんだ。
「違うのか……。すげぇ楽しそうに歩いてたから、俺はてっきり。」
迂闊な事はするもんじゃない。
彼女の頬にキスしたところを見られたのではなくて良かったと思った。
社さんの話しはそこで終わるのかと思ったが、今度は複雑な顔をして話しを続けた。
「そか……違うのか……。キョーコちゃんもこれで不破から解放されたのかと思ったのになぁ……。キョーコちゃん、かわいそうだよなぁ。お前、何とかしてやれよ。」
かわいそうって何がだ?
彼女がどうかしたのか?
「それ……どういう意味ですか!?不破から解放って。」
「えっ?お前、キョーコちゃんから相談とかされないのか!?……あ……聞かされてたら何とかしてるかぁ。好きなおん……」
……聞いてない。
何も……。
昨日、彼女は何か悩みある感じだった。
それが不破の事??
不破が彼女に何かしてる!?
「おいっ!蓮。聞い……。」
「社さんっ!!」
「なんだっ!?」
「あなたが知ってる事を全部話して下さいっ!!」
「だから今話して……。」
「ここじゃ話せない事も知ってるんでしょ!全部話して貰いますよ!!」
次は調度休講。
俺は社さんを引きずって、室外に出た。
大学のそばにあるカフェで席につくやいなやコーヒー二つ注文し、店員を追い払う。
一分一秒も惜しい。
社さんはそんな俺に呆れ半分で知っている事を話してくれた。
社さんから聞かされた内容に唖然とする。
「お前周りに興味なかったもんな〜。」
最上さんは何故、俺に相談してくれなかったんだろう。
俺はどうして、周りに気をつけておかなかったんだろう。
最上さんと仲良くなったのは噂が蔓延して、珍しくも何とも無くなって、何かあっても”またか…”と、誰も口にすら出されなくなった後だったとしても………どうして、俺は………。
彼女の事なのに。
「……なあ、蓮。このままじゃキョーコちゃん不幸になるだけだぞ。都合のいい時だけ、いいように使われてさ。そのうち取り返しのつかない事になるぞ。お前、キョーコちゃんの事どう思ってんだ?好きならさぁ……不破から奪っちまえよ。俺が見た限りじゃ……キョーコちゃんだってお前の事意識してるって。いい加減ヘタ蓮卒業しろよ。」
「…………。」
「いい事を教えてやるよ。キョーコちゃん……今校内にいるぞ。都合よくあっちも休講になったらしい。……今朝ばったりあったから、直接聞いた。」
気が付いたら……カフェを飛び出していた。



彼女が行きそうな場所を探し回る。
校内は広いが、彼女が行きそうな場所はだいたい把握していた。
彼女の親友の琴南さんを見掛けて声をかける。
「琴南さん!最上さん知らない?最上さんは一緒じゃないのっ!?」
「敦賀さん、どうしたんですか?そんなに慌てて。……キョーコならレポート提出しに椹教授のとこ……。」
「ありがとうっ!」
彼女に会いたい。
今すぐに抱きしめたい。



椹教授の研究室に向かう途中で最上さんの姿を見つけた。
彼女は立ち尽くしていた。
足元にはレポートとおぼしき物が散らばっている。
近づくと話し声が聞こえた。
専攻が違うから世話になった事はないが確か講師の安芸先生の研究室だ。



「彼女の方は大丈夫なの?」
「彼女ってキョーコ?……アイツは彼女じゃねーよ。何度も言ってんじゃん。アイツ地味でつまんねーし、痩せっぽちで胸はねーし、あんなガキは好みじゃねぇよ。」
「同棲してて、それはないんじゃない?ヒドイ男ね。」
「同棲じゃねーよ。……いいとこ家政婦だな。……それよりも、さぁ、アイツ、男と帰ってきたんだぜ……俺の事好きだとか何とか言ってるくせにさぁ……慰めてよ、祥子さん。」
「先生って呼びなさい。ここではね。」



その会話に俺も……思わず、言葉を無くす。
そして俺のせいでもあったのを知り、俺は………。
彼女になんて言えばいいんだろう。
何も思いつかない。



最上さんは、すぐ後ろにいる俺の存在に気付いていないのか……身動き一つせずに、僅かに開いたドアを見つめるだけ。



ダメだ。
これ以上、聞かせてはいけない。

「もう……恋なんてしない。」

彼女が言った。

「もう、誰も好きなんて………。」

きっと彼女は泣いている。



”もう恋なんてしない”!?
そんなのダメだよ。



俺は思いのすべてを込めて、彼女を後ろから抱きしめた。









蓮さん……やっとこ、根性だした。
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

げっか(月華)

Author:げっか(月華)
蓮キョ大好きです。
駄文しか書けませんが、よろしくお願いします。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
小説・文学
423位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
二次小説
201位
アクセスランキングを見る>>
フリーエリア

バナーリンク完了
画像つきリンクはバナーをお持ちのサイト様のみとさせていただきました。
私の実力的に無理なんで、すいません。

スキビ☆ランキング様
↓↓↓↓
スキビ☆ランキング様

妄想☆爆走ビート~スキップなんかじゃいられない 妄想☆爆走ビート マサシ様


ド素人のスキビブログ18禁様
ド素人のスキビブログ18禁 氷樹様


艶やかな微笑様
艶やかな微笑 peach tea no1様


桃色無印様
桃色無印 きゅ。様


pink@ピグ様 pink@ピグ きゅ。様


*ソラハナ*様
*ソラハナ* MOKOM様


SKB様

SKB Agren様


THE SACRED LOTUS 天音蓮華様

THE SACRED LOTUS 天音蓮華様


Kierkegaard様
Kierkegaard perorin様


蓮キョ☆メロキュン推進!「ラブコラボ研究所」 (風月のスキビだより) 風月様
蓮キョ☆メロキュン推進!「ラブコラボ研究所」 (風月のスキビだより) 風月様


サイト名:月と蝶
URL:http://tukitocho.blog.fc2.com/

よかったらアメブロへもどうぞ。
http://ameblo.jp/pochiouji/
月と蝶
携帯でもどぞ。
QR
月にとまった蝶々様カウンター
リンク
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。