恋心 Lesson15

別々だったものが、一つになる。
それぞれ持つ色も味も香りも異なる物だけど、一つに混ざり合う事で、今までになかった色合いを見せる。
まるで、足りなかったものを互いに埋めあうように。
そんなミルクティーみたいに、俺の心の隙間を埋めてくれる優しい感情。
俺の恋はいつもミルクティー。
君だけが、俺を変えてくれる。



朝、カフェに行くとそこにはどこかの国のマフィアのボスのような男がいた。



「いらっしゃいませ。」
店内はいつもどおりに戻っている。
昨日のお祭り騒ぎの様子はどこからも窺えない。
見た目だけはいつもどおり。
唯一つ…空気だけが、いつもと違う。
何故?
それは店の中央に位置する席に座るサングラスの男性の醸し出す雰囲気による緊張感からくるものだった。
どこぞのマフィアのボスかってくらいの何かを背負っている。
もしくはターミネーターだ。
多分、見た目より、けっこう年はいっているだろう。
純粋な日本人でもなさそうな……。
それよりも……何か、俺……睨まれてないかな?
なんで??
サングラス越しに感じる視線。
俺は蛇に睨まれ蛙みたいな心境になった。
「先生。あれ……キョーコちゃんのお父さんです。」
千織ちゃんが小声で教えてくれた。
「えっ?」
途端に空気が一気に衝撃が走る。
電流のようなものが走ったような衝撃が……。
地震、雷、火事、親父?
これが親父の威力??
「先生、がんばって。」
がんばってって……千織ちゃん??
君は悪魔じゃなくて……鬼だ。
俺に気付いた彼女のお父さんが優雅な仕種で席をたつ。
「失礼。貴方が敦賀先生?」
向こうから声をかけてきた。
俺は、なぜ貴方に睨まれてるんでしょうか!?
どうして?
彼の座るテーブルまで近づいて、挨拶をした。
「はじめまして。宝田学園で教師をしております、敦賀蓮です。今、お店の方から最上さんの”お父さん”だと伺いましたが……。」
”お父さん”とい単語に、妙に反応したように思えたのは気のせいか?
「先生は、いつもここで朝食を摂っていると聞きましたが、一緒にどうです?先生。」
有無を言わさぬ、圧力がかかる。
もしかして……いや、もしかしなくても、警戒されてる?
いや、でも、彼女とはまだ何でもないし……。
促されるままに席につきつつ、答えにならない思考が脳内を駆け巡る。
告白前に、彼女の父親にターゲットにされたのは確かだ。
ふと、テーブルの脇を見るとそこにはスーツケースあった。
「最上さん……。ご出張ですか?」
「ああ。妻と娘の機嫌を損ねてしまってね。いつもなら空港まで見送ってくれる娘も、一緒についてきてくれる妻もいなくてね。今回はひとりでフランス出張だよ。」
それって…俺は関係ないよな?多分?
なんて思ってたら、また鋭い視線で俺を射る。
そこに、二人分の朝食のプレートがやってきた。
ちなみに……最上さんのお父さんの分は何人前??ってくらいに……すべてのものがてんこ盛りだ。
朝から、見ているだけで胸ヤケしそうだ。
とりあえず、コーヒーに手を伸ばす。
緊張して喉が妙にカラカラに渇いていた。
まずは落ち着こう。
別に何か悪い事をしたわけではない。
……これから”悪い虫”になる可能性は十分にあるにしても、今は、ただの教師と生徒。
大丈夫。
多分、大丈夫。
おそらく、大丈夫。
きっと、大丈夫。
平静、平常心、心静かに、心頭滅却、火もまた涼し。
そんな、俺の心情を知ってか知らずか、巨大な爆弾が投下される。

「ところで、敦賀先生。うちのキョーコとは、どこまでいってるのかな?」

思わずカップを取り損ね、取っ手を部分を掠めた為、カップがソーサーの上で音を立てて揺れた。
ど……”どこまで”って……。
にこやかに笑う最上さんのお父さん。
その目は笑っていない。
だらだらと汗が出てきた。
これはマズイかも……。
将来の事を考えると、『ただの教師と生徒です。』なんて言って、後でくっついた日には、どうなるか……。
正直に片思いしてますと告げるのもマヌケだし。
「…………。」
どう返答するか迷っていた、その時、ドアベルの音と共にドアが開いた。
見れば、そこには愛しの最上さん。
ああ、今日も可愛い。
「パパっ!!」
「キョーコ。」
「何でここにいるの??しかも先生と。」
彼女が現われた途端に空気は和らぎ、店内の雰囲気も一変する。
「……おはよう。キョーコ。今日もかわいいな。」
「どうして、ここにいるの?出かけたはずじゃ……。」
「お前の彼氏に挨拶しようと思って。」
は?
彼氏?
……って俺っ!?
「何を言ってるの!パパっ!!」
あっ…いや、そこで否定されると……ちょっと、いや…かなり…どうしようもなく切ないんだけど。
まだ、彼氏ではないのは確かだけど……。
「パパは反対はしない。お前が好きになった男なら、パパは……。だが、お前の親として相手の男がどんなヤツかくらいは確認せんと。」
ちょっと待って。
最上さんが好きな男?
……お…俺!?
頭がグルグルする。
「なっ……。どうして……。」
「松太郎君が、昨夜”キョーコには好きな男がいる”って。学校の敦賀っていう数学教師だって。」
うちの学校には”敦賀っていう数学教師”は俺一人。
塾のって事も……。
だって、そんなうまい話があるはずないだろう。
「……………ライ……。」
涙目の最上さん。
「パパの……バカーーーーーーーっ!!もう知らないっ!!!」
「キョ……。」
最上さんは俺が放心している俺の前で、店を飛び出していた。
ガラス越しに走り去っていく彼女の姿。
「最上さん!!」
彼女を追う為に席を立った。
はっとして、マスターと彼女のお父さんに頭を下げる。
「お父さん。失礼します。マスターまた後で!!」
急いで外に出た。
店内からは「誰が、お前のお父さんだぁっ!!」という声がしたような……。
だけど、今は彼女を追う事が先決だ。
彼女の住むマンションはセキュリーティが高く、中に入られたら、住人ではない俺はエントランスの中にすら入れない。
その前に彼女を捕まえないと!!
彼女はセキュリティーを解除して中に入る寸前だった。
「最上さん!待って!!」
「……いやーーーーーーっ!!」
って最上さん、それはないんじゃないかな。
真っ赤になって逃げ込もうとする最上さん。
もうダメかと思ったところで、最上さんが立ち止まる。
「何をしているの?キョーコ?」
女性の声だった。
中から誰かが出てきたようだ。
「ママっ!!」
開いた自動ドアの向こうにいたのは彼女の母親。
とにかくチャンスだ。
彼女達に近づく。
「あら。先生。」
最上さんのお母さんには、一度、学校で会った事がある。
ブロンドの女性が颯爽と校内を歩き、校内を賑わせたのは、三者面談が行われた時のこと。
しかも……元有名モデル……ともくれば。
騒動の中、たまたま通りかかった俺に流暢な日本語で「進学科3年の最上キョーコの母ですが、教室はどちら?」と聞かれた時の衝撃は、今でも忘れない。
最上さん……純粋な日本人じゃなかったんだ。
案内なんて口頭だけでも済んだのだけど、もっと最上さんの事を知りたくて、教室まで案内した。
彼女にも会いたかったから。
そんな俺をお母さんは覚えていてくれた。
「娘が、お世話になっております。」
相変わらず淀みのない日本語だ。
「いえ。こちらこそ。……先ほど、カフェでお父さんにもお会いしました。」
「あら、やっぱり。バカな人ね。親子揃って、お騒がせしますわ。……せっかくですから、うちでお茶でもどうぞ。」
「え……。」
「ママっ!!」
「キョーコ。先生を案内して差し上げて。」
なんだか状況が分からなくなってきた。
「秘書の飛鷹君から電話があったの。パパを空港まで送ってくるわ。後、よろしくね。……先生、ごゆっくり。」
お母さんはまた、見事なウォーキングでマンションを出て行った。
……きっとカフェは、また騒がしくなるんだろうな。
とにかく、お母さんには反対されていない様子だし、お父さんも……あれなら、大丈夫……多分。
後は彼女を口説く、時間さえあれば。
「……先生……こちらにどうぞ。」
彼女は涙目のまま。
「ありがとう。お邪魔するね。」
俺は明るい未来に向かって一歩を踏み出す。
もう、教師とか生徒とかそんなのどうでもいい。
彼女が好きだ。
この想いを君に伝えよう。



君が好き。



ミルクティー。
君が好きなもの。
透き通った琥珀色の液体とと純白の液体が混ざり合って織り成す奇跡の色。
俺と君の恋の色。






……テキスト入力していて良かった。
こっちに移して、修正中に消えてもうた。
一瞬真っ白になったよ。
次で終わる予定です。
続きもどうぞ、よろしくお願いします。

敦賀先生は、どこまでいけるんだろう。
いつか、自分のお部屋に連れ込んで欲しい……。
誕生日ネタ……それでもいいかな?
あははははは。


蓮さんが別人のようだけど、笑って見逃してください。
秘書の飛鷹君はモー子さんの彼氏という裏設定は、この際、置いておこう……。



ランキングサイト様に登録しちゃいました。……なもんで、よければ、押して。押して。押して。
スキビ☆ランキング様
↓↓↓↓
スキビ☆ランキング様
入り口

お世話になります。
そしてやるしかない!!!
(」゜□゜)」
あっぽちっと頼むぜ
スイッチオン

………………………こんなときでもお笑い脳。
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

1 ■お久しぶりの。

ぽっちゃん。
あのね。へへっ♪
ご相談がっ……かめちゃんに前に「あの人」の続き見たい!とのお頼みで一応下宿先にはメールしたけど音沙汰なし。
アメーバで始める際には好きにしていいよ!とのお返事貰っているので。
事後承諾と話になるけど始めるかな?とは思っていますが……
ぽっちゃん。見たい?

SNOW(ねこ)

2 ■さっきメッセしましたが。

>snow(ねこ)さん


一報いれておけば問題ないでしょう。多分。あちらもお忙しいみたいですね。


続き楽しみにしてます。
プロフィール

げっか(月華)

Author:げっか(月華)
蓮キョ大好きです。
駄文しか書けませんが、よろしくお願いします。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
小説・文学
1145位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
二次小説
374位
アクセスランキングを見る>>
フリーエリア

バナーリンク完了
画像つきリンクはバナーをお持ちのサイト様のみとさせていただきました。
私の実力的に無理なんで、すいません。

スキビ☆ランキング様
↓↓↓↓
スキビ☆ランキング様

妄想☆爆走ビート~スキップなんかじゃいられない 妄想☆爆走ビート マサシ様


ド素人のスキビブログ18禁様
ド素人のスキビブログ18禁 氷樹様


艶やかな微笑様
艶やかな微笑 peach tea no1様


桃色無印様
桃色無印 きゅ。様


pink@ピグ様 pink@ピグ きゅ。様


*ソラハナ*様
*ソラハナ* MOKOM様


SKB様

SKB Agren様


THE SACRED LOTUS 天音蓮華様

THE SACRED LOTUS 天音蓮華様


Kierkegaard様
Kierkegaard perorin様


蓮キョ☆メロキュン推進!「ラブコラボ研究所」 (風月のスキビだより) 風月様
蓮キョ☆メロキュン推進!「ラブコラボ研究所」 (風月のスキビだより) 風月様


サイト名:月と蝶
URL:http://tukitocho.blog.fc2.com/

よかったらアメブロへもどうぞ。
http://ameblo.jp/pochiouji/
月と蝶
携帯でもどぞ。
QR
月にとまった蝶々様カウンター
リンク
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる