スイッチ 修正版

某大御所様宅に掲載した駄文の修正版です。
誤字脱字、直しました。
直したくて直したくて……いざ直してみるととんでもね~って事に改めて気づきました。
PCだと幾分マシなんですが、携帯だと100%間違えるぽち。
でもいまでも携帯アップがほとんど。
すいません。
それでもよろしければ、どうぞ~。

あいかわらず駄文注意。
引き返すなら今よ。




スイッチ



危機は、時として思わぬ場面で、思いもしないところからやってくる事がある。
1日24時間。
出現場所は無数にあって、別に”今””ここで”出くわさなくてもいいだろう。
今一番会いたくなかった人物が、今一番会いたくない場所に、余裕をぶちかましてやってきた。
こちらの心情などお構いなしに、笑顔を振りまいてやってくるのだから始末におけない。
全くもってありがたくないこの状況。
こんな状況でさえなければ、なんの事は無いのだけれど、今はとにかくまずい。

『まだ来てくれるなよ。最上さん!!』

彼に”今の彼女”を会わせるわけにいかない。
いつもの彼女なら問題もないのだが、今は回避したい。



タイムリミットまで後10分。
危機はすぐ…そこまでやってきている。



この日、彼女と会ったのは本当に偶然だった。
彼女は新しいドラマ『BOX"R"』の撮影の為、自分はトーク番組の収録の為、同じ建物内にいた。
移動中に控え室から共演者を伴って出てきた彼女とばったり会ったのだ。
分刻みに詰め込まれたスケジュールの中での事。
LMEの事務所内にいてでさえ、会えずじまい…なんて事も珍しくない。
これまで、そんな状況にあるにもかかわらず、彼女に会えたのは社さんの手腕あっての事。
感謝してもしきれない。
唯一、長い時間を共有出来る『DARK MOON』の撮影も残りも僅か。
撮影が終わってしまえば、さらに会える機会も少なくなってしまうだろう。
故に今日の偶然の遭遇は貴重だった。
僅かな時間だったけれど、話も出来た。
そればかりか、一人で過ごすはずだった寂しい夜も……彼女と過ごす貴重な時間に変わってしまった。
上がりの時間がほぼ同じと知って、『一緒に帰ろう』と誘おうか誘うまいか、うだうだ迷っているうちに、痺れをきらした社さんがさっさか”今日の俺の夕飯作り”の約束を取り付けてしまっていた。
俺には到底、出来そうに無い芸当。
社さんの目が『このヘタレめ……』と言っていた。
確かにヘタレですけどね。
それでも彼女に恋をしていると自覚がある。
彼女と同じ時間を過ごせる事を素直に嬉しいと思えるようにもなった。
恋を恋と認めず、自覚してからも無様に抵抗し続けたあの頃に比べたら、少しは進歩していると思う。
仕事も順調に進み、時間通りに終わった。
今は待ち合わせ場所に指定した裏口近くの休憩スペースで一人彼女を待っている。
階段裏に椅子と自販機だけが置かれた小さなスペース。
出入り口に近くにある為、冷えるこの時期に、ここで休憩しようなどいう人間はいない。
出口のそばにある金属製の扉の向こうには地下駐車場へと続く階段がある。
待ち合わせにはうってつけの場所だった。
社さんはと言えば「がんばれよ~~!!」と言い残し、スキップせんばかりの軽い足取りで帰って行った。

『何を期待してるんですか。彼女相手に俺が何かできるとでも!?』

できるなら、とっくの昔にやっている。
できないから未だに、くすぶっている。
……でも、少しくらいなら……期待してもいいのかな?

『少しくらい、こっちを見てくれないかな?ねぇ。最上さん。』

待ち合わせの時間は6時。今は5時45分。
後15分。
冷たい冬の空気も彼女を待つと思えば苦にはならなかった。
だけど……早く君に会いたい。
会ってもっと俺の心を温めて欲しい。
後……15分の時が永遠のように長く思えた。
早く過ぎてしまえばいいのに。
それからきっかり5分後にまったく逆の事を願う事になるとも知らずに、今日のこれからの予定を考えて幸せな気分に浸っていた。



5時50分。
穏やかだった心に大波が押し寄せた。
裏口の扉が開き、現れたのは予想もしていなかった人物。

『きっ貴島君!!なんで!?』

自分だって目立つのが嫌で裏口から出入りする事がしばしばあるだから、彼が裏口から来ても何の不思議も無い。
ただ、今このタイミングで会うなんて思ってもみなかった。
彼女からバレンタインに手作りのチョコを貰い、それが殊のほか旨かったとかで、今までの彼女への評価を一変させた彼を『馬の骨予備軍脳内リスト』追加したのはつい先日の事。
その程度で馬の骨扱いするのかと思われそうだが、今の自分の心中にはそれを許容する余地はおちょこの裏程にも残っていない。
何よりも、女性限定で危険きまわりない……じゃなくて、危険極まりない男であるのは事実なのだ。

「敦賀君。休憩中?」
「いや、もう帰るところだよ。」

空になった紙コップをくずかごに放り投げる。
動揺なんてしている場合じゃない。
とにかく彼には早々に立ち去って頂かなくてはならない。
いつもの差し障りのない笑みを貼り付けたまま、高速で考えを巡らせた。
時間はない。
失敗も許されない。
動揺を悟られてはならない。
何かを感づかれてもいけない。
どうする?
-----簡単だ。
ただ流すだけでいい。
彼の興味を引くような事をしなければいいのだ。
興味がないものには極端に淡白な彼は、早々にここから立ち去るだろう。
ここには彼好みの美女はいない。
情報源にすらならない、つまらない男が一人いるだけなのだから。
ところが、その予想は大きく外れ、目論見はあっけなく覆された。

「丁度良かった。敦賀君に聞きたい事があったんだ。」
「聞きたい事?」

内心の焦りを一先ず隠す。

「京子の連絡先、教えて。」

馬の骨予備軍から馬の骨に昇格だ。
連絡なら事務所にでもしろ!!
しかも京子と呼び捨てで来たものだ。
この間まで、未緒としか呼んでなかったのに。

「敦賀君、京子の携番もアドレスも知ってるよね。」
「……彼女の承諾もなしに、教えるわけにはいかないよ。」

承諾もらっても教える気はないけれど。

「やっぱり知ってんだ。」

やっぱりとは何だ。
くらいつくところは、そこなのか?

「事務所の後輩だしね。」
「瑠璃子ちゃんのは知らなかったくせに?」
「必要もないのに連絡先を聞き出したりはしないよ。最上さんには前に代マネしてもらったんだ。必要だったから聞いた。彼女は特別だよ。」

用がなければ聞かないと暗に告げたつもりが。

「特別?」

またもや予想外の反応を引き出す結果となった。

「特別と言えば、バレンタインに京子から何を貰ったんだ?」
「何って、みんな貰ったはずだよね。」

俺だけ食べ損ねたけど、……かなり旨かったらしいよね”トリュフ”。

「隠す事ないだろう?君だけ特別仕様だった。あの保冷バック……チョコじゃなかったよな。」

見られていたらしい。

「彼女、俺の誕生日を間違えていたんだよ。彼女から貰ったのは、そのプレゼント。」
「楽屋で?」
「別に問題ないんじゃないかな?」
「楽屋に連れ込んで…密室で…二人っきり…。」
「………。」

『連れ込むって…密室って…二人っきりって…。』

何を想像してるんだ!?
いや、彼の想像以下の事なら、あったというか、したというか、やらかしたというか、企んだというか、留まったというか……その程度だ。

「密室って事はないよ。鍵なんか掛けてないし。」
「敦賀蓮って名前だけで立派な鍵だろう。」
「俺の名前にそんな効力はないよ。」
「マネージャーが扉の前で番犬してた。」

……それは確かに密室だ。
あの人ほど強固な鍵は無い。

「とにかく彼女とは何にも無いから。」

俺の片思いなだけでね。
何にも進展してない。
自分が不甲斐なく思える程に何一つ無い。
でも、いつかはきっと…。
片思いでは終わらせる気はもうない。
いつか必ず手に入れてみせる。
貴島の存在をすっかり忘れ、未来に思いをはせた。

「そうか……。じゃ彼女はフリーか。」

『ん??彼女がなんだって?』

自分の世界から引き戻したのは、貴島の呟き。彼女に関する事でなければ、聞き流していただろう。

「じゃあ、敦賀君に遠慮することは無いのか。よし!!」
「っ!?」

何が”よし”なんだ。
ちっとも良くない方向に話しが進んでいた。
ここに至ってやっと気付いた。
自分は根本的に間違っていた。
相手は色恋にかけては百戦錬磨の貴島。
何度か週刊誌で騒がれたが、それさえ氷山の一角。
ある意味天然揃いのDARK MOONの女性陣相手にこそ連敗続きであるが、過去彼と共演したドラマの撮影中に何度かそういう場面に遭遇したものだ。
気に入った女性は手当たり次第口説いて回る。
それが彼の女性への礼儀らしい。
対する俺はというと、初恋が彼女である。
しかも最近になって自覚したという恋愛初心者。
社さん言うところの「恋愛音痴」から一歩だけ前進したに過ぎない、ど素人。
この手の話題の駆け引きで、太刀打ちできるはずも無かった。
あしらうつもりが、悉く打ち返されていたのはその為だ。

「随分と仲がいいし、てっきりそういう関係かと思ってたんだけど、そうじゃないなら、今度食事にでも誘おうかなぁ。チョコのお礼したいし。本人と未緒とのギャップがさぁ、ツボなんだよなぁ。しかも笑顔がかわいい。俺としたことが今まで気付かなかったとは。大失態だ。」
「…………。」

俺にとっても大失態だよ。
ふと時計を見る。
6時ジャスト。
まずい!
彼女が来る!!
時間に正確な彼女が連絡も無しに遅れることはない。
危惧していた瞬間が彼女の声と共に訪れた。

「お待たせしました。敦賀さん。」

背後から聞こえる、いつもより少し、落ち着いた声音。
振り向かなくても、演じている役が憑いたままだと分かる。
昼間に会った時も微妙に入っていたけれど、撮影直後というだけあって憑き様も昼間の比ではない。
今の彼女は完全に”ナツ”だ。
立ち振る舞いの指導をしただけあって完成形を見てみたいとは思っていたけど、今この場では避けたかった。
昼間、聞いた話しを思い出す。
撮影がある日はイメージ作りの為という事で、事務所から無償で衣装を借りているらしい。
それも社長が直々に許可したらしいから、他にも何か意図があるのかもしれない。
それがなんとなく……怖い。
彼女を見るのが少々躊躇われた。

「貴島さんもいらしたんですね?お疲れ様です。」
「えっと~。君は誰?」
「やだなぁ~。京子ですよ~。」

からかうような、甘えたような、艶さえ含んだ彼女の声と口調。
それ君のキャラじゃないよね?
目を見開き絶句する貴島。
そりゃ驚くだろう。
昼間、自分も十分驚いた。
たった数時間の指導で、まさかこんなの引っ張り出されるなんて思っても見なかった。

「さっ。行きましょうか。敦賀さん?」

彼女には更に驚かされた。
自然な仕草で俺の腕に絡みついてきたのだ。
普段の彼女なら絶対にありえない行動。
見下ろせば、上目遣いの彼女の瞳とばっちり目が合った。
艶めいた瞳にドキリとする。
更にその延長線上……。

『っ!?』

見ようとして見たわけじゃない。
クイーンローザが輝きを放つ胸元から目が離せない。
胸元とというか……。

『下着が見えてるんだけど、最上さん!!』

身長さ故に、見下ろす形になり必然的に見えてしまった彼女の谷間。
想像もしていなかった黒の下着。
見せブラなのかもしれないが。
かもしれないが、それにしても……。

『見せ過ぎだろう!開き過ぎだろう!!』

黒の光沢のあるブラウスにパンツスタイル。
普段の彼女が着用することはないであろう大人びた衣装も、髪を軽く撫で付けてメイクを軽く施せば、完全に彼女の一部と化す。
ものすごく似合っている。
似合っているけれど。
目のやり場がない。
溜まらず視線をずらせば、すっかり存在を忘れていた貴島の姿が目に映る。
視線は上から下、下から上へ移動した後、やがて一点にとまる。
何処を見ているかといえば、男としては気になるだろう彼女の……。

『やっぱり、そこかっ!!』

沸々と湧き上がる怒り。
そこで思い当たる。
楽屋からここに来るまで誰かに会わなかったのか?
いやそれ以前に、現場にくるまでは?
確か、ここには電車できたとか。

『………。』

幾多の視線を受けただろう。
どれだけの男を虜にしてきたのだろう。
どれだけ……どれだけ……。

『どれだけ晒した!?その谷間!!』

季節は冬。
外ではコートを羽織っていただろうけれど、そこまで考える余裕もこの時はなかった。
次の瞬間、”カチッ”という乾い音が聞こえた気がした。
まるで、何かのスイッチを押した時のような音だった。



ふいに懐かしい感覚が漲る。
口元が自然に笑みの形をとる。
今の自分は、よく彼女がいう帝王だか魔王だかの顔をしているのかもしれない。
”敦賀蓮”としてのものではないのは確かだ。

「つっ敦賀君??」

何かを感じ取ったのか貴島が動揺していた。

『目障りだな。退散する気が無いなら、こちらが退散すればよかったんだ。なんだ簡単な事じゃないか。』

いくらでも方法はあったのに自分ときたら、おかしなところで縮こまっていたらしい。
彼女はといえば相変わらず、ナツを憑かせたまま、微笑んでいる。
まるで誘っているかのようだ。
開いている片手で、彼女が腕に掛けたままのショールを手にし、胸元をかくす様に巻きつけた。

「そろそろ。行こうか。」

見つめる瞳を己が瞳で捕らえた。
僅かに揺れ動く彼女の瞳。
これは憑き物が落ちる前兆だ。

『ダメじゃないか。これくらいで素に戻るなんて。醒めるにはまだ早いよ。もう少し付き合ってもらわないと。』

とにかく彼女が普段の彼女に戻る前に退散しなければならない。
地下駐車場までもってくれればいい。
今度はしくじらない。

「時間がもったいないね。早く帰ろう。今日は何を作ってもらおうかな。」
「つっ敦賀君???」
「じゃあ貴島君、俺達はこれで失礼するよ。」

身体は自然に動き、裏口とは反対側のエレベーターホールへ向かっていた。
彼女も抵抗する事も無く歩き出す。
何かに操られているかのように。
当初、階段を使って目立たないように駐車場へ向かうつもりだったが、それが急にバカらしくなった。
何より階段なんて使ったら、辿り着く前に彼女が正気に戻ってしまう。
それに何故こそこそしなければならない?
こそこそやっているから、馬の骨も増加するのだ。
他の男に獲られるのが嫌ならば、さっさと自分のモノにしてしまえばいいものを”いつか”なんて、本当にいつになるかもわからないような未来に希望を馳せるだけだったとは、滑稽で仕方ない。
この娘は必ず手に入れる。
そして、寄ってくる男供に見せ付けてやればいい。
今、この時のように。
正気に戻りきらない彼女を腕に絡ませたまま、エレベーターホールに辿り着く。
幾多の視線が集中する中、力無く絡み付いたままの腕から自分の腕を解放し、彼女の細い肩を抱き寄せた。
広く取られたスペースには、エレベーターを待つ人が数多くいた。
同業者の他、帰宅しようとする一般職員や何やら運搬途中のADと様々だ。
職業も年も性別もすべてバラバラであるのに、1つだけ共通しているものがある。
皆、一様に目を見開き固まっていた。
誰一人として微動だにせず、呼吸すらも忘れ去られている。
時そのものが止まっているかのようだ。
到着を告げる電子音が唯一時間の経過を告げている。
開いたエレベーターの中には珍しく先客も無く、乗り込むのも自分と彼女だけ。
目的の階層を示すボタンを押すと、エレベーターは静かにこの場から離脱した。
彼女を見ると、いつの間にか素に戻り呆然としている。
声も出ないらしい。

「この後が楽しみだね。最上さん。……逃がさないから覚悟してね。」

ピクリと僅かに反応した彼女。
それさえ愛おしくて、その頬に一つキスをした。



昨日のあれは、なんだったんだろう。
いつもの敦賀君じゃなかった。
敦賀君達が去った後のあの惨状も普通ではなかった。
仕事に向かうべく足を向けたエレベーターホールは、酸欠で倒れた人々とそれを介抱する人々でごった返していた。
敦賀蓮の幻を見たとか何とか、言っている者もいた。
決して幻ではないはずだけど、何をどうしたらあんな事になるのか検討もつかない。
とにかく、すごい惨状だった。
そんな事を考えているうちに当の本人が現れた。
傍らには彼のマネージャーと一歩下がって京子。
マネージャーは青い顔をしており、京子はといえば、少しやつれてないか?
なんで??

「あっ。ああ、なるほど……。」

原因はきっと彼だ。
いいのかな?
もしかして犯罪?
いや~、まさかね。
さすがにそれはないだろう。
敦賀君だし。
あっ…でも男だし。
その敦賀君が俺の存在に気付き、嘘っぽい笑顔を貼り付けて歩み寄ってきた。

「おはよう。貴島君。」

眩しい程の輝く笑顔。
そこから放たれるキラキラとした破片がグサグサと抉る様に突き刺さってくるのは気のせいか?
そりゃあもう遠慮なく無数に突き刺さる。

「……おはよう。敦賀君。」

不自然な挨拶になってしまったが、突き刺さるものが気になって、満足に返せないのだから仕方がない。

「昨日はありがとう。」

何かしたっけ?

「君のお陰で、目が覚めたよ。なりふりかまってる場合じゃなかったんだね。どうやら少しは君を見習った方がいいらしい。」

そうみたいだな。
特に昨日の彼女が世に出るようになったら、ライバルは一気に増殖する事、間違いなしだしだ。
さっさと告白すればいいのに。
我慢に我慢を重ねた茨道直進型の彼。
茨の道から、見事に足を踏み外して、今度は強引に道を作って直進する事にしたようだ。
切り換え早過ぎないか?

「今夜、LMEの親睦会があるんだよ。よかったら貴島君も参加しない?君が来るかもって言ったら、みんな喜んでいたからね。事務所は違うけど気にしないでいいよ。俺と最上さんは行かないけどね。」

なんか胡散臭い。
”俺と最上さん”ってあたりだけ、妙に強調してないか?

「松内さんも参加するよ。この機会に携帯の番号、聞き出したら?他にもたくさん女の子くるだろうし、好きなだけ口説くといいよ。よかったね。」

敦賀君、なんか今すごい事言ってないか??
それ、君のキャラじゃないだろう?

「だから……。」

嘘くさい笑みが一瞬で消え去り、次に現れたのは魔王のような壮絶な冷たい表情だった。

「彼女はダメだよ。誰にも譲れないんだ。」

言葉と言い回しは甘いのに、声と表情がそれを裏切って、絶対零度の世界を作り出している。

「彼女は俺が落とすから・・・・・・」

艶を含んだ底冷えする壮絶な笑みに縁取られながら紡がれた言葉。
その言葉の通り、確実に彼女を捕らえるのだろう。
彼女を見る限り、もう半分はいってしまっている。

『落とすから…って。…っていうか順番逆だぞ。』

昨日と同じ服を纏っている彼女。
昨日、大きく開けていた胸元はかっちり上まで閉めらている。
隠さなきゃいけない状態になるような事が起きたんだろうなぁ。
なんとなく察してしまった。
ごめんな。
京子。
後で謝るから。
心の中で彼女に向けて合掌した。



「京子。」
「……何ですか?」
「ごめんな。俺、敦賀君の変なスイッチ押しちゃったみたい…だぞ??」
「スイッチ??」
「うん。スイッチ。入ったままだろう。昨日から。」
「っ!!!!!!!」

一歩、一歩、また一歩と少しずつ後退していく彼女。
やがて、撮影開始前の慌しい中、「いやーーーーーーーーーーーっ」という、一際高い叫びが響き渡る。
彼女はそのまま走り去っていった。
あっ良かったね。
まだ、元気残ってて。
あっ、もしかして何もなかったのかな?
でも確実に口説かれただろう?
でも、あの様子じゃ、それこそ一晩中、それはそれは盛大に口説かれたのだろう。
今の彼なら『”うん”というまで眠らせないよ?』とかなんとか言いそうだなぁ。
色気垂れ流しで、耳元で甘い言葉を囁かれたら、今時珍しい純情な彼女は一たまりもないだろう。
うん、それっぽいな。
でも口説いただけってあたりが、まだ甘いよね、敦賀君。
ごめんな、京子。
敦賀君の理性が、スイッチでオンオフ切り替わるなんて知らなかったから。



二人がかなりの恋愛音痴だって事はわかった。
がんばれよ。
恋の相談ならいつでものるから。



おしまい・・・。






これを某大御所様宅でお読みくださった方。

ありがとうございます。

そしてすいません。

ものすごい誤字と脱字でもう見られたもんじゃなくて。

ぽちの初スキビ。

そして初携帯ぽちぽち。

文字打ちがでいっぱいいっぱいで、もう、分けわかんなかったんです。

頭いっぱいで。

拍手の管理フォームも頂いてたんですが、何分携帯で、拍手の中に辿り着いたのは一ヵ月後。

あの駄文にコメントいただいていて、泣けました。

マジで。

……コメントにおそろしく長いURLらしきものの羅列があったのだけど……いまだにあれが何ののか分からんのですわ。

すんません。

でも本当に嬉しかったです。

あそこにコメントくださった方がいらっしゃっるかな?

いたとしたら、ちゃんとお礼言いたいな。

ありがとうございました。


「甘いワナ」はとりあえず更新待ち状態です。

いましばらくお待ち頂ければなと思っております。

今後ともよろしくお願いいたします。


やっと直せた。・・・・・・ちょっとすっきり。



ランキングサイト様に登録しちゃいました。……なもんで、よければ、押して。押して。押して。
スキビ☆ランキング様
↓↓↓↓
スキビ☆ランキング様
入り口

お世話になります。
そしてやるしかない!!!
(」゜□゜)」
あっぽちっと頼むぜ
スイッチオン

………………………こんなときでもお笑い脳。
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1 ■多分…

感想書いた気がします。

貴島君が負けてる!!
ナツが、蓮が勝ってる!!
いえ、もっと長いので「面白かったと」力説したかも…。(^^;;;

原作の、蓮も頑張れ!!(応援!?)

2 ■久しぶりに読んだ

.>『どれだけ晒した!?その谷間!!』
笑ったよwwww

ぽちテイスト満載w

あ、「甘い罠」はまだ持ってこないのね
残念
続き読みたかったよー。

その長いURLの羅列たぶんリンクだと思うよ.
うちにもa< helfだっけ?のあとに4つぐらい続くアドレス来てて、どのアドレスを入力してもjumpできなかったよ。違うかな?

3 ■ありましたぁ

>山崎由布子さん

山崎さんでしたか。
その節はありがとうございました。

誤字ばかりの読みづらいものですいませんでした。

本誌……少しずつ……近寄ってくれてるきがします。

4 ■大好きだ

このお話大好き。

すごい印象に残ってて、後で
「ああ!これ書いたぽちさんってぽっちだったんか~~い!!」
Σ(=°ω°=;ノ)ノ
って1人つっこみしたわよ…

懐かしい遠い記憶…

ねこさんもかめさんも、記憶にあって、そう考えると凄いな~って思う今日この頃。

あの!方々でしたかぁ~~
ははぁぁ~~ですわよ。
m(_ _ )m

5 ■あの台詞………

>かめさん

谷間を入れるか入れないかで悩んで……あちらには入れませんでしたが、こっちには入れました。

人様宅に……これはどうよと思って。

削りました。

あはははは。



ちょっと変えただけでいつものぽち節。

6 ■何もそこまでびっくりせんでも

>まめひよこさん



自分的にはコメディーのつもりだったのよ。壊れる前はホワイティな蓮さんでした。



読んで下さってありがとうございましたぁ。

うれしー!!!

7 ■Regも好き~

ぽちさんの蓮さまって、ヘタ蓮から一気に狼に切り替わりますよね。
それこそ「ぽちっとな」って具合に・・・。

しかも蓮さまを翻弄するキョコたんの女豹ぶり!!
大好きだ~。

さすが蓮キョ至上主義!!
いつも読んだあとは本誌モヤモヤがスッキリしますww

8 ■無題

ぽちさんの蓮はヘタ蓮からライオン蓮への
切り替えの早さはさすがです。
ブラック蓮さんとナツ魂が抜けたキョーコちゃんが帰った後のテレビ局・・・(°д°;)
ヤッシーがその場にいなかったから、きっと
この後LME事務所にTELが鳴り続き、
上に下にと大変だったんだろうなぁ~。
ヤッシーの胃袋大丈夫か?
また、キョーコちゃんも「帝王&大魔王」のコンボで一晩中迫られたのかな・・・合掌(。-人-。) 
それに、貴島さんも良い味出してて、ナイスだと思はず、ツッコミをしちゃいました。
つい、この話の後日談は無いのかなぁなどと思いました。次も楽しみにしてます。

9 ■楽しみっ

読んでたら朝になった(笑)
これが初スキビだったって…携帯からだって…すごい!!

すごいよ。
一気に読んでしまいました。
続きがあるんですね!?楽しみにしてます(*^o^*)

10 ■面白い

おはようございます。
某所で読んだとき、ぐいぐいと引き込まれた
のはもちろんだけど、ラストの貴島さんの
つぶやきのところが好きだった。

蓮が、やっぱりヘタ蓮だった事実が判明して、
で、続きを読んで、え、え、どうなるの
とずーと待っています。

あ、でもこの話を読んで、お花畑を読むと
面白さ倍増します。
繋がってたんだーと実感しました。

11 ■やっぱいいよね!!


ぽちさんのギャグテイストじゃない話も
大好き!!
私も~~
甘い罠の続きが早く読みたいよ!!!
タイトルがお互いに被り気味かもだけど
ごめん~~
うちにも…学園もののリクが…( ̄ー ̄;
敦賀先生…ミルクティテイストではないけどね。
二つ頂いてて…
リクのイメージが天は赤い河のほとり…
的な…ときて
ニコ書くのは大変だからミックスで
考え中…学園もの…とくると
どうしてもまだヴァンパイア騎士が抜けない私
頭悩ませつつ考えてるよ~。
切ないけど最後はハピエン…みたいなのが書きたいな~。

続き希望!!できれば…口説きのシーンが見たいゾ~~

12 ■最高ですっ

密かに罠の方の更新を心待ちしていて、定期的に某お宅にお邪魔していたりします

この、スイッチも秀逸過ぎです


スキビ虹にハマるきっかけにもなったお話をまた読めて良かったぁo(^▽^)o
とは言っても、実は更新してないかあちらの方にお邪魔するたび読み返してたりしますが(^-^;


いつぞや、ぽちさんってあのぽちさんだったんですかー(゚ロ゚屮)屮なんて、失礼な発言しちゃってすみませんでしたm(_ _)m
しかも、ずっと読み逃げばかりで申し訳ないっす!

かめさんとのコラボも楽しみにしています((o(^-^)o))

13 ■ひとえに………

>Regulusさん


「俺が落とすから…」っ言わせてみたい!!という思いから始まったこれ。
故にストーリーも設定も後からついた付属物。
………というのが真実だったりして?

あはははは。
蓮に言わせたい台詞から妄想していくので……ストーリーもそんな蓮につられるようにソフトからハードに切り替わり……最後は理性のゴム伸びっぱなし。

本誌の蓮さんの理性……いつもいいとこで元に戻るから……ゴムひもみたいと思って一年……本誌のあれを読んだ時はんぱなく嬉しかった。

14 ■しまった!!

>福ちゃんさん


…………そういえばやっしーの事、書き忘れてた。

でも凍結ギャラリーから読み取って下さってありがとうございます。



やっしー……ごめん。でも………くみとって下さった方がいたよ。(T-T)

15 ■つづきと言いますか……

>きゅ。さん


貴島さんに登場願おうかと思いまして。
恋愛ぶきっちょさんの指導は達人に頼んだ方が……。

と思ったのですが……蓮でてこずっとます。

16 ■貴島さんに指導されたのかも………。

>perorinさん

ありがとうございます。
以外に読んで下さった方多くて嬉しい!!!

スイッチとお花畑……間がスポッと抜けてますが、………ガッツりいくのは間違いなし。

多分貴島さんに攻めの手ほどきでも………………。

17 ■みーさぁん!!らぶぅ。

>みーさん


みーさんとなら光栄だわぁ。………でもマジで偶然だから!!運命的???
みーさんの学園ものかぁ。………ふふふ。みーさん色たっぷりの世界が楽しみです。

懐かしいなぁ。これアップしてからみーさんのとこにたどり着いたの。……アメバにきてから、やっとこさみーさん宅見つけて、あまり嬉しくてメッセージ入れた記憶がある~。
実力は…天と地程も差がありますけどね。


みーさんは学園=ヴァンパイア騎士かぁ………私どうしてもグリーンウッドとかキスよりも早くとかコメディー系を思い出す………脳みそお笑い仕様かも。

18 ■かめさん漫画はマジで秀逸です。

>尚@りうさん

あのぽち………過去何度か言われましたぁ。
ぴぐでいわれ、コメでも言われ、メッセージでも……ん?なんでかわかりませんが”あの”とか”スイッチの”とか……つくづく……大御所様のでかさをしりました。



かめさんとのコラボ……ただ今アフター執筆中。
漫画が可愛すぎて、らぶらぶで砂はきながら書いてます。PC画面にテキストファイルとかめさん漫画………つい漫画見てしまい先に進みません。

かわいい~うっとり~。
しかし……最初に頂いたラフ絵は鼻血ふく……。

私も完成が楽しみです。

19 ■心の声が・・・

楽しい♪

こんにちは。
久しぶりのコメです。

すみません、私も最初思いました。
あのぽちさんか!ってw

『スイッチ』蓮や貴島の心の声が楽しくって楽しくって・・・。
もう大好きです。
特に「おちょこの裏程度」の表現とか。
あと、茨の道云々が最高です!
あそこで思わず吹きました。
秀逸ですね。

あ、ひとつ誤字発見しました。
前半部分「少しは進歩しいてる」になってました。

20 ■ありがとうございますぅ

>はるりんさん

お久しぶりです。
今夜直します。PCからのアップなので携帯からすると……おかしくなるんで。行間とか。あとタグがついてるだろうから……字数オバーで文字が消える可能性が。
しかし……まだあったかってくらいありましたから……申し訳なくて………。

楽しんでいただけたなら何よりです。

私阿保文……外部に出すと自分とこよりマシになるらしいので、かめさんとのコラボも通常よりマシなはず。

まぁわたしのはどーでもいいんですが……かめさん漫画めちゃめちゃかわいいのでお楽しみに。

21 ■こんにちはv

このお話大好きですーvv

もう、いいよね、いいv

ボキャブラリーが貧困ですみません。

こんな感じで押せ押せ蓮を
また読みたいなあvv

22 ■押せ押せは……ただ今準備中です

>amethyst roseさん


かめさんとのコラボでちょびっとだけやる予定です。
少しでもお楽しみ頂けたらいいのですが。

でもぽちの頭はちっさいので……パターンはおんなじかもしれません。

幸せな蓮キョ書くためにない頭フル稼働………もう焼き切れそうです。
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