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DARK MOON 〜月下の蝶〜 24

別荘から戻る途中の車内で眠ってしまった未緒を自室のベッドへと運んだ。
目を覚ます様子はない。
今日は久々のオフだ。
少しでも休まればいいと願う。



気が付けば美月の部屋の前にいた。
病院から引き上げてきた物も所定の場所に戻され……主のいないままのその部屋は、今でも彼女のものだった。

『美月……君がいなくなってから……この家は淋しくなったよ。』

彼女の存在が、どれだけ大きかったのかを改めて思い知る。
明るい美月。
君は……優しく強くすべてを包み込む。
君は俺にとって女神だった。
部屋の中からカタンと音がした。
誰もいないはずの部屋からした物音。
俺は誘われるように扉を開けた。

「っ!!」

強い風が開いた窓から吹き込み、部屋中を駆け巡る。
風に荒らされて散乱した室内。
テーブルに置かれていたであろう物も床に落ちていた。
パラパラと風がページをめくっていく。
やがて、とあるページを見開きにしたまま、風は途絶えた。
手書きの文字が並ぶそれは美月の日記だった。
床に落ちた際に開かれたページには美月らしい綺麗な文字。
日付は亡くなる直前の日付だ。

『……君が俺より先に逝くなんて……思いもしなかったよ。……俺なら良かったのに。』

何がどう変わったのか、数年前に終わるはずだった俺は生き延びて……、誰よりも幸せなってほしいと願った君が……逝った。
何故?
君には、ずっと笑っていてほしかった。
君に触れる事は敵わなくても、君の為に死ぬ事は出来たのに。
君と未緒の為なら……俺は……。
床に落ちたままのそれをテーブルの上に戻そうと拾い上げる。
………どこかのページの間からパサリと何かが落ちた。

『…………なんだ?』

手紙が2通、足元に落ちていた。
表に書いてある文字は間違いなく美月の字。
拾い上げてみれば、宛名は2つ。
一通は未緒へ、一通は俺宛だ。
『先生へ』と書かた手紙。
君は最後まで俺を先生としか呼ばなかったね。
それが……俺と美月との距離だった。
戸惑いながら封を開けてみる……。

『先生へ。

先生。ごめんなさい。

私…言えなかった。

ずっと言えなかったの。

随分前から知ってたの。

先生が未緒に惹かれてた事。

私、未緒に嫉妬してた。

でも最初だけよ。

分かったの。

先生は私の運命の人じゃないって。

背負うものが違い過ぎたのよ。

先生が背負うものは私には重過ぎたの。

私には背負いきれないってわかった。

それどころか、きっと私自身が重荷になる……そう分かったから……。

先生とは一緒の道は歩けないってわかったから……諦められた。

嫉妬の気持ちが無くなったけど、今度は何をどう言ったらいいのかわからなくて言い出せなかったの。

そのせいで、先生と未緒をずっと苦しめてしまってた。

ごめんなさい。

苦しめるつもりなんか無かったのよ。



お詫びに、いい事教えてあげる。

先生、鈍いんだもん。

だから教えてあげるね。

未緒のお腹には赤ちゃんがいるよ。

知らなかったでしょ?

びっくりした?

でも未緒を問い詰めちゃダメよ。

追い掛けたら未緒は逃げちゃうわ。

だから未緒が言い出すまで待ってあげて。

先生が自分の気持ちをちゃんと伝えたら、きっと上手くいくわ。

きっと未緒は、応えてくれるわ。

私ね、次に生まれてくるなら……先生と未緒の子供に生まれたいな。

絶対に幸せになれるもの。

私、幸せだったの。先生がいて、未緒がいる空間が大好きだったわ。

ありがとう。先生。

美月』



美月………君は………女神。





「…………。」

いつの間にか自室のベッドに寝かされていた。
嘉月の姿はない。
今日の予定はない……おそらく帰ったのだろう。
また……言えなかった。
言い出せなかった。
美月を失って、悲しんでいるあの人を…今こんな事で縛り付けるの?
どんなに愛したところで、あの人の愛が私に向けられる事はない。
愛のないまま、あの人を縛り付けるなんて出来ない。

―――――涙が頬を伝う。

この思いは、告げられない。



コンコンと遠慮がちなノックがした。

「未緒?」

嘉月だ。
まだ私が眠っているとでも思っているのかもしれない。

「……まだ寝ているのか……」
「起きてるわ。」
「入ってもいいか?話がある。」
「今でなければダメ?」
「今…話したい。」
「少し待って……。」

涙をおさえて、鏡を見る。

『大丈夫……いつもの私だ。……大丈夫。』

「どうぞ。」

平常を装い彼を招き入れた。

「座って……。今お茶を運ばせるわ。」

「いや、お茶はいいよ。それよりも君に伝えておきたい事があるんだ。」

「………。」

この不安は何?

「君に知っていてほしいんだ。……俺の気持ちを。」

ついにきたのだと思った。

手が無意識に新しい命を宿した場所を押さえた。

『ごめんね……。』

やっぱり私は母親にはなれそうにない。
胸がキリリと痛む。

「その前にこれを渡しておくよ。……美月から君にだ。」

テーブルに置かれたのは一通の手紙。
美月から私への……。

『未緒。

素直になりなさい。

素直になって自分の気持ち伝えるの。

先生は待ってるよ。



赤ちゃん、大切にしてね。



大好きな未緒へ。

美月。』



「…………。」

どういう事?
美月?
いつから知っていたの?
どこまで知っているの?
美月!!

「君に話しておきたいんだ。」

彼の顔が見れない。

「俺は復讐の為に本郷に近付いた。俺の中には、それしか無かったんだ。」

知ってるわ。
私もあなた殺されるつもりでいたもの。

「……予定外の事だった。美月に再会した事も。君に出会った事も。」

そうね。

「俺は美月が好きだった。……それも自覚した途端に潰えた。……これから血に染まろうしているこの手で彼女に触れる事なんて出来ないと思った。……ギリシャ神話の月の女神を知ってる?俺にはね、彼女が月の女神に見えた。」

永遠に汚れる事のない美しき月の女神。
……だからあなたは月を見ていたの?

「手を伸ばしても届かない月を見て……彼女を思った。」

知っていたわ。
見ていたもの……。
そして、そこにつけ込んだのは私よ。
闇を背負って尚、光を望むあなた。
光なんて届かない世界に私と同じところに堕ちてくればいい……そう思っていたから。
自分が恋をしていたなんて……あなたを愛する事になるなんて……思ってもいなかったから……。

「何度目かの夜に君を見た。俺と同じように月を見上げる君を。君は俺には気付かずに行ってしまったけれど……。それからずっと君を見ていた。」

いいえ……気付いていたわ。
あなたを見ていたのを気付かれる前に部屋にもどっただけ。
その後は……業とあなたに見せ付けた。
あなたの気を引くためだけに。
馬鹿な事をしたと思う。
後悔しても遅いけれど。
あなたは、そんな私を見てどう思ったの?
かわいそうだとでも思った?
あんな風にしかあなたを誘えなかった私を……あなたは……。

「あの時の俺の気持ち知りたい?……君に惹かれて……君の婚約者に嫉妬してたよ。君をあの男から奪いたいとさえ思った。」

嘉月?
どういう事?
顔を上げれば微笑む彼がいた。

「やっと……俺を見てくれた。」
「…………。」
「そのまま聞いてくれるか?」

彼から目を逸らせられない。

「君が好きだ。」

嘘。
だってあなたは美月の……。

「未緒。君を愛してる。」

夢なんじゃないかと思った……。













やっとだよ。

後一話で終わります。

………文章も展開も納得いかないけど………これ以上いじるのは危険とみなし……アップけっこう!!!
ゆうべ某サイトマスター様とお話できたの!!ピグッてすごいね!!Peach部長にも久々にお会いできた。ステキな夜でした。
ピグ…ありがとー!!

携帯だと拍手もろくに出来ないの。PCブラウザに切り替えればできるけど……故に読み逃げ申し訳ない〜。
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1 ■いよいよだね!!

本誌の劇中劇は…どんな流れでカースタントになっていくのか…
2005年から始まったダークムーン…
ホント、最後の最後でまだやるんかいっ
ってな位…
オリジナル展開って…
どんな劇中劇だったのか知りたいわっ
貴島君の役どころなんて何だったのかさえ
忘れちってたわ。
ぽちさんのはぽちさんので…
大人な愛憎劇で素敵だし…
最後も綺麗にまとまってると思う~~。
はうぅ(〃∇〃) 月下の蝶はハピエンで
救われてほしいもの~~。
ではでは~ラスト楽しみにしてるね~~。

2 ■ある意味安全なんだと思い直しました。

>みーさん


ダクムンまだ終わんない……思うに通常クールじゃない気がします。

しかもなんだか予想と全然違うし……こうなるとかえって好都合!!!
本誌読んでなくても読める…………と言うことで~~もう……パラレル扱いで突き進みます。

なんでこんな事になったやら………。

ホントにコメありがとうございます。

なのに私は最近読み逃げ。すいませぬ!!!

時間がほしいよー(T-T)

3 ■ダクムンって

2クールだよね。
10月~3月までだったかな~~?
確か視聴率の折れ線グラフがそうだった気がする。
実際のスキビタイムは…2月末~辺りなのかな??
なんせ1日の出来事で3ヶ月以上かかってたりするもんね~~。
しっかし…どんな劇中劇になってるんやら…
気になるわ~美緒は撮影終わっちゃってるしね~
ラストの打ち上げの時に
貴島氏に頑張ってもらいたいわ。
あて馬隊!!о(ж>▽<)y ☆

4 ■服部カンゾー只今帰宅ニンニン。

>みーさん

帰宅したですぅ。ガソリン高っ………あっそれ関係ない。

そうですよね!2クールだよ。長っ!!人気ドラマだからか。

貴島さん……意外な扱いされててびっくりしたぁ。
本人もイメージと少し違ったし。
悪役面。笑。

未緒がどうなったのかめちゃくちゃしりたいなぁ。

しかし……どんなドラマなんだ。何故貴島?復讐はどうなった嘉月!?

気になるぅ。<(´△`;)>

みーさんも家庭の事しながらで大変だと思いますが頑張って下さい。続き楽しみにしてます。………ここで書くなよ。笑。

5 ■あー

引き込まれちゃった…

うんうん。
美月ちゃんありがとう。
(T_T)

6 ■読み返すとハズイ(T-T)

>まめひよこさん


つたなくてごめん。
もっとよく見直してからあげるんだった(T-T)

やってしまって自己嫌悪………

穴があったら入りたい。

ウサギさん生活してきます。探しちゃいやん。
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蓮キョ大好きです。
駄文しか書けませんが、よろしくお願いします。

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