恋愛 〜満ちる〜

恋愛ラストです。

出来てみたら、着地点が同じ。
こんなもんです。

この程度の妄想しかできません。

村雨さんの登場は後付け。
村雨さんはいなかったはず。
だって、尚も後付だもん。
だって、ホントは邪魔入らないはずだったんだもん。
そのままくっつくはずだったんだもん。
分割したら、山ができちゃっただけだもん。
・・・最初はでろ甘なだけだった。

そんなもんです。

ラストの方はほぼ原文そのまんまでーーす。
といっても未掲載(下書きのまま)だから原文も何も皆様にはあまり関係ないんですが。

ちなみに歌詞妄想。
誰の何という曲かは最後に書きます。

では、ラストをどうぞ。




恋愛 〜満ちる〜



ラブミー部として請け負った届け物の仕事が終って、帰ろうと思っていた。
事務所を出る時に敦賀さんがこの局にいるって聞いていたから、早くここから立ち去りたかった。

「あっ、京子ちゃんだ。どうしたの?そんなどぎついピンクのツナギなんか着てさぁ。」

誰もいない裏口からこっそり外に出ようとしたところで声をかけられた。

「村雨さん。」
「でも、京子ちゃんが着るとそれもかわいいね。」
「………。」
「あれ?元気ない?どうしたの?」
「元気ですよ。」
「そう?じゃ、ご飯食べにいかない?ね?この間は断られたけど、俺、本気なんだ。だからさ、もう一度考えてみてくれない?いきなりじゃ、難しいと思うし、友達からでいいからさ。」

にこにこと笑う村雨さん。
やんちゃなところもあるけれど、悪い人じゃないって事はわかってる。
でも、この人とお付き合いなんて考えられない。

いいえ、この人じゃなくても無理なの。

今の私の心を占領しているのはあの人なの。
たとえ、私を見てはくれなくても、あの人だけなの。
泣きたいのを必死で耐えている。

お願い。
今は放っておいて。
そう願うのに、そうはさせてくれない目の前の人。
この間ちゃんと断ったのに。
”お付き合いはできません”ってちゃんと断ったのに。

この間、彼には”付き合ってほしい”と言われたのだ。

お食事のお誘いは多いけど、ストレートに言われたのは初めて。
真剣に考えてくれているのは分かっている。

でも、私は。

私は……。
あなたには応える事が出来ない。

「すいません。私、村雨さんとはお付き合い出来ません。」

彼が真剣に言ってくれているなら、私はちゃんと返さなきゃいけない。

「好きな人がいるんです。」

そう言った途端に、私の身体は強い力で後ろに引かれた。

背中に感じる私のものではない体温。
強く抱きしめてくる長く逞しい腕。
私を落ち着かせてくれる優しい香り。

敦賀さんだ。

「誰?その男?」

目の前には目を見開いた村雨さんがいる。

何をしているの?
敦賀さん?

こんなところで。
本当の事なんて。

……言えない。

敦賀さんを好きだなんて、言えない。

あなたを困らせたくないの。

「誰?俺から君を奪うのは誰?」

え?

「渡さないよ。誰にも。」

敦賀さん?

「今は君が誰を好きでも構わない。」

私が好きなのはあなたです。

「……俺、いくわ。」

ガリガリと頭を掻きながら背を向けた村雨さん。

「あのさ。あんたら……素直になったら?……失恋かよ。マジだったんだけどな。」

そう言い残して去っていく。

残ったのは私と敦賀さんだけ。

「敦賀さん。村雨さんが誤解しちゃいましたよ。」

私を包む敦賀さんの腕がさらに強くなる。

「いいんだ。」
「敦賀さん?」
「一緒に帰ろう。この間、君に話したかった事。あの時話せなかった事を話したいんだ。」

この後、敦賀さんと一緒に帰った。
社さんは別に帰るらしい。



また、来ちゃった。
敦賀さんのマンションに。

促されるままソファに座るのはあの時と同じ。

敦賀さんの長い指が震えているのも。

敦賀さんの顔は何かにおびえているみたい。

何をそんなに恐れているの?
あなたを苦しめているものは何?
私は何をしたらいいの?
私はあなたを助けてあげられるの?

私の頬に添えられた手。

「最上さん。聞いてくれる?」

敦賀さん?

「今は信じなくてもいい。だけど否定の言葉だけは言わないで。」

真剣な目。
今のあなたを否定する言葉なんて言えない。
たとえ私の意にそぐわないものであったとしても。
たとえこの幸せな時間の最後になる言葉を言われたとしても。
私はあなたに従うしかない。

「君が好きだ。」
「えっ?」
「君が好きなんだ。」

私は思わずついて出そうになった言葉を飲み込んだ。

彼を否定する言葉を言いたくなかったから。

「君が好きだ。」

私の頬に触れる指。
私を好きだという真剣な眼差し。

ずっと触れていてほしい。
ずっと私を見つめていて欲しい。

そんな彼を見つめたまま彼の頬に手を伸ばす。

私も緊張してるのかな。
指先が震えてる。

「敦賀さん。私は。」

震える指があなたを誘ってる。



「私はあなたが……。」



近づく彼の顔。
寄せられる唇。
かかる吐息に、私は静かに目を閉じた。



私は敦賀さん。
あなたが好きです。






ー了ー




着地だけ同じになった。
書き換えたつもりが、間に一本入っただけ。

次こそはcrossingかきます。
今度こそ。



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お世話になります。





妄想の元は
tohkoの『ふわふわふるる』
高音で可愛らしく歌うどころも歌詞もキョコさんにぴったりな曲です。
良かったら聞いて見て下さいませ。

ではまた。


月華







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恋愛 ~思い~

「恋愛」は過去の発掘作品でしたが、かなり書き換えました。
ちなみに、致命的な失態を発見し、すでにアップしている話も修正予定。

月華は基本的にネタバレ記事はかきませんが!書いちゃった可能性があるので問題部分を修正します。
過去の記事と言っても修正なしというわけではありません。

元々1つの話しだったものを分割したものです。
一つ一つが短くなった分加筆したんですが、それが大きな失敗を生みました。
ありゃりゃ。
つーわけで、どことはいわないけど、こっそり修正予定。

うっかり読んじゃったかたいたら、申し訳ありません。

どこが違うか?
キョコちゃん視点で終るはずだったんですけどね。

今度は尚視点です。

私は尚が嫌いじゃない。
ので、尚ちゃんが出てきます。
ちなみに、お邪魔虫ではありません。
お兄さん的存在です。

キョコちゃんと和解した設定です。

彼とキョコちゃんの間には恋は存在しません。
幼馴染として登場します。

これが日常
↑尚ちゃんの私的ポジションはこれ。2011年6月に書いてるわぁ。
はやっ!!

今はお子ちゃまだけど、将来はいい男になってほしい。


それでも尚は嫌いという方はごめんなさい。




ではでは、どぞ。





『恋愛 ~思い~』



収録が終わって楽屋に戻る途中でキョーコにでくわした。
正確にはもう1人いて、キョーコはそいつをあしらえずにいた。

何やってんだよ、あいつ。

「ああ、わりぃ。こいつ俺と約束してんだ。食事の誘いは次にしてくれよ。な?」
「ふっ不破さん!」
「メシの誘いなら俺も一緒な?」
「え?」
「同じシンガーだろ。音楽の話しでもしようぜ。キョーコなんて音痴でさ。楽しめねーぜ。」
「不破さんもくるんですか?」
「あたりめーだろ。俺はこいつの兄貴分なんだよ。知ってんだろ?次は俺に声をかけろよ。キョーコには俺から連絡するからよ。」

一時は不破尚と京子の噂がたった事もあったが、それもすぐに終息した。
俺達が幼馴染で兄妹みたいなもんだって、公けにしたからだ。
随分と騒がれたもんだから、この顔だけアイドルだって知ってるはずだ。
幸いな事にデビューも俺の方が早い。
実力だって俺の方が上だ。
歌に関しちゃ誰にも負ける気はしてねぇけど。
だから多少強引な話だって通る。
目的が目的だけに相手だって強くは出れない。
本気だったら相手が誰であっても諦めねーはずだろ?
あっさり手を引くって事はその程度のもんだって事だ。
遊びと分かってて見逃す馬鹿はいないだろう。

「………。」
「じゃあ、また今度な。」

キョーコもキョーコだ。
また変なのひっかけやがって。
世話のヤケルやつだぜ。

もの言いたげな京子をその場から連れ出した。
キョーコの楽屋はわからない。
だから、迷わず俺の楽屋へとキョーコを連れて行った。

「何やってんだよ。」
「………。」
「あれくらい、うまくかわせよな。俺が通ったからよかったようなものの。連れてかれてたらどうすんだよ。」
「ごめん。」
「何かあったらどうすんだよ。」
「ごめん。」

ん?
なんか様子がおかしくねーか?
いつもなら、つっかかってくるのによ。

ん?
んんっ??
ちょっ……。
おまっ……。

「ご…め……ふっぇっ……。」

おいっ!
なんで泣くーーーーーっ!?
お前、俺がお前の泣き顔に弱いの知ってんだろうがっ!!
どうする?
どうする?
この場合は……この場合は……肩を抱いて、頭をなで……。

ぶるっ!!

寒気がきた。
そんな事したらあいつに殺されるわ。
とりあえずは……。

「キョーコ、理由を話せ。聞いてやっからよ。」
「尚ちゃん。」

昔の呼び方に戻ってらぁ。
仕方ねーなーー。

「ほら、ぶちまけちまえ。何があった?あのナンパヤローになんか言われたのか?それなら俺が後でシメテやるから安心しろ。」
「つ…。」
「つ?」
「敦賀さんに嫌われちゃったぁ。ふっぅえーーーーーん。」

なんだとーーーーー?
敦賀のヤローなにやってんだーーーっ!?

大粒の涙を流し、子供の様になく。
……俺が過去なすすべなく立ち尽くすしかなかったあの泣き顔だ。
つらくて、つらくてどうしようもない時の顔だ。
ガキの頃は見てるしかなかったが、今は、どうすればいいかわかってる。
幼馴染だからな。
こいつはいつも心の中につらい事をしまっちまうんだ。
だったら吐き出させてやればいい。
それだけだ。
そんな風にこいつを理解できるようになったのは、ここ最近。
こいつと和解してからだ。
そう、俺とキョーコは幼馴染という関係に戻ったのだ。

「キョーコ、泣くな。な?ほら、全部話してみろ。たぶん誤解だ。あのヤローがお前を嫌いになるわけねーだろ。な?」

それから、惚気かってくらいの話題を交えながら、昨夜の出来事とやらを聞いた。

敦賀んちへ行ってキョーコが飯を作り、敦賀がセッティングして、一緒に食べて、一緒に片付けて……って、お前ら新婚ごっこかよ。

「それでね、帰り支度してたら敦賀さんに話があるって言われたんだけど。そこに電話がかかってきたの。私の携帯に。」
「誰からだよ?」
「今、出演してるバラエティー番組のプロデューサーさん。」
「………。」
「新コーナーを作りたい。そのコーナーのメインに私を起用したいから、今から会えないかって。」

おい。
それって……。

「そしたらね、敦賀さんが変わるように言ってきて、その話しは後日事務所を通してという事にしてもらったんだけど。」

あたりめーだろ。

「電話を切った後に敦賀さんが、”行く気だったのか?”って聞いてきたの。」
「なんて言ったんだよ。」
「仕事だし、行きますって言ったら……とても怒られたの。無防備すぎるって。」

それで、嫌われたって思ったのか。

「その後、一言も口を聞いてくれなくて。」
「……あのな。キョーコ。よく聞けよ。そのプロデューサーってヤツ、目的が違ってるぞ。間違いなくな。」
「え?」
「今日みたいに食事に誘ったりするのだけが、女を誘い出す手口じゃねーんだよ。」
「………。」
「そのぽかんとした顔。わかってねーな?」

少しは警戒心が出てきたと思いきやこれかよ。
世話がやけるぜ。
これがキョーコだけどな。

「それにね。プロデューサーさんに電話で”お前は誰だ”と聞かれたみたいで、敦賀さんったら”敦賀蓮です”って言っちゃったの。」

そりゃあ、ある意味すげー牽制球だな。
仕事を終えて帰ったはずのタレントが夜の遅い時間に男といる。
その辺の小さい小者なら脅しのネタにされかねないが、敦賀蓮が相手なら話しは別だ。

「敦賀さんに迷惑かけちゃった。嫌われちゃったよぉ。」

そう言ってまた泣き出した。

だから泣くなーーーっ!!

あっ!!
茶だ。
茶を煎れてやるから泣くなーーー!!

これでも老舗旅館の息子。
茶道もキョーコと一緒に無理矢理習わされたんだ。
普通の茶だって、その辺の連中よりもうまく煎れられる。

俺は茶を煎れる事に全力を注いだ。
歌以外でここまで真剣になった事なんて多分ない。

敦賀!!
理由はなんであれ、俺の前でキョーコを泣かせた落とし前はつけさせてもらうぞ。




ドンドン。
強めに叩いたドア。

「どなたですか?」

中から出てきたのは、ヤツのマネージャーの社さんだ。

「ども。」
「不破君。」
「敦賀さん、いる?」
「珍しいね。君が来るなんて。……蓮、不破君だった。」

いけ好かないヤツだって思ってた。
芸能界一いい男なんて言われるこいつが嫌いだった。
妙な敵対心を燃やして突っかかったりもした。

あの頃は俺もガキたんだ。

今は俺は自分の実力で自分の地位を築き上げている。

俺は歌手で、こいつは役者だ。

フィールドが違うのにどう戦うってんだ?
俺は演技をしたい訳じゃない。
こいつだって歌が歌いたいとか思わねーだろ?
戦いようがないだろ。

それに気付くのに随分かかっちまったけどな。

「乱暴な訪問だね。」
「今日はな。」

どかどかとワザと足音を立てながら楽屋の中に入った。
俺が何故来たのかに思い至ったらしく苦笑していた。

「蓮。俺は席を外すよ。込み入った話しだろう?」
「いや、いてくださいよ。」

出て行こうとする社さんを引き止めて敦賀に向き直る。

「最上さん。様子はどう?」
「アンタ、同じ事務所だろうが。」
「彼女に会ってないんだ。」
「………。」

どんだけヘタレてんだよ。

「最上さん、大丈夫だったかな?」

大丈夫じゃねーよ。

「上の空でよ。変なヤツに食事を名目に連れて行かれそうになってたよ。」
「!!」
「それに大泣きしてた。」
「………。」

年下の俺の前で、情けねー顔しやがって。
これはカツいれねーとな。

俺は拳を握り込む。

「顔は勘弁してね。」

ヤツのマネージャーも顔以外なら許可してくれるらしい。
じゃ、遠慮なく。

ヤツの腹を目掛けて一発くれてやった。

どんだけ鍛えてやがんだか、俺の拳の方もいてー。
顔をゆがませたから、それなりには効いているらしい。

「今度、キョーコを泣かせたら、それくらいじゃ済まさねーからな。」

俺が言いたいのはそれだけだ。
ついでに一つ情報をくれてやる。
偶然見かけたんだ。

「さっき、下で、久々にどぎついピンクのツナギ女見たぜ。」
「っ!!」
「目立つからなぁ。きっと、また絡まれるな。何もこんな時に変に目立つ事ねーのにな?」

本当に偶然だ。
辛気クセぇー顔して、俺の存在にも気付かず通り過ぎて行った。
後を追う事も考えたが、敦賀がこの局にいる事を到着してすぐに女達の会話で知っていた俺は、先にこいつを探しにきた。
俺よりこいつの方が効果的だしな。

「社さん、後、頼むわ。」

俺がヤツの楽屋を出てすぐにドアが勢いよく開き、敦賀が飛び出して行った。
事務所に連絡して、キョーコの予定聞き出したんだろうな。

本当に面倒くせぇ奴らだなぁ。
じれったくてたまらねー。
俺の性に合わねーんだよ。

だからよ、さっさとくっ付いちまえ!


キョーコ。
幸せになれよ。
お前は、幸せそうに笑ってる姿が一番なんだからな。







続きます。
…本当はラストのつもりだったのに。

書きかえてたら時間かかりました。

ごめんなさい。


先にcrossing書かなきゃ行けないのに。


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お世話になります。

恋愛 ~願い~

随分と前に書いた発掘ものです。
ほとんどアップするだけになってた。
なんでアップしなかったかは…言葉の使いまわしがくどくてなんかすっきりしなかったから。
数年たって、読み直したら、直す部分見えた気がした。

直すって難しいですね。

でもあまり変わってないけど。
話しの流れはそのまんま。

貴島さんが出てくるけど、スイッチの続きで書いた記事の貴島さんのノリで書きました。
なので、性格だいぶ違うと思う。

スイッチは……もう書いてから何年たつんだろ。
アメーバで二次始めたの2010年4月だし。スイッチを某大御所宅に投稿したのはその年の1月だし。
はやいな~。そんなに経つのか。
で……貴島君の恋愛相談室 は2012.05.18.に書いたんだ。
書く書くといっといてずいぶん経ってから書いた代物。

そんでこれを書いたのはいつだったかな?震災前なのは確かだ。…下書き保存の時に更新日付現在にしちゃったからもうわからない。
※はじめ、続きって書いたけど間違い。続いてません。
ノリだけ引き継いでます。
ノリだけです。
すいません。

貴島さんのイメージが上の記事同様に貴島さんのイメージがよくわからなかった時に書いたもの。
なもので、貴島さんがちょっと原作と違っていてもお許しを。
あくまでも私の理想の貴島さんです。

それをご注意の上、お読みください。

私は大人な貴島さんが好みです。
そして蓮は年相応の若造風でいいんじゃないかな?



そんなわけで、昨日の続き。
そして明日も続く。
明日は得意先のイベントに参加するから、更新するなら昼間か、深夜。

というわけで続きをどうぞ。




『恋愛 ~願い~』



もっともっと君に近づきたい。
それは俺の中に眠らせておいた本心。

それを呼び起こしたのは、君。

君の笑顔が言葉がしぐさが、君の全てが俺を揺さぶり起こす。
どんなに押さえつけても、これは恋ではないと己に言い聞かせても収まる事はなく、逆に想いは増幅する。

俺のそばでは安心してくれる彼女。

それはあくまでも先輩後輩という信頼関係の上に成り立つもの。
彼女は俺を尊敬する先輩としか見ていない。

それを受け止めるのは正直に言えば苦しかった。

俺だけが知っていたはずの彼女の魅力は今や隠しきれないものになっていて、君とすれ違う度に誰もが君を振り返る。
綺麗になった君を見つめる為に。



彼女を連れてたどり着いたマンション。
彼女はキッチンに立ち、俺はリビングで彼女を待つ。
本当は手伝いたいけれど料理の腕前は褒められたものではない俺は、ここで大人しく待つしかない。

台本を広げて読もうとしたけれど、今日の事が頭から離れなくて、セリフが入ってこない。
役者失格だ。

つい先日、現場で貴島君に忠告された。
このままではダメだと。
その時は今程危機感は持っていなかった。
だから、平気だったんだ。
彼女は誰かを好きになったりしないって信じていたから。

「京子ちゃんとはどうなったの?」
「どうなったて、何が?」
「その様子だと、まだ告白もしてないな?」

ドキリとした。

「あっ今、動揺した?なんだよ。せっかく俺が身を引いてやったのに、まだ付き合ってないの?君は見た目によらず本命には奥手だね。」
「………貴島君。」
「ごまかしても無駄だよ。俺はこっち方面には鋭いんだ。」
「………。」
「そっかぁ、まだかぁ。でも、そろそろモノにしないとヤバイよ。彼女、この間、人気アイドルに口説かれてたよ。うまくかわしてたけど、そのうちかわしきれない相手も出てくるぞ。権力振りかざしてこられたらどうすんだ?男として、彼女を守れる立場にならなきゃダメだろう。」

痛いところをついてくる。
それにしても口説かれてたって……。

「恋に関しては百戦錬磨の俺からのアドバイス。恋愛に必要なのは情熱と思いきりと思いやりだ。俺に取られたくなくて牽制しかけてきたくらいだから、彼女への想いは本物なんだろう。彼女を思うなら、根性だしてみなよ。ヘタレてたって仕方ないぞ。」

まさか、貴島君にまでヘタレと言われる日が来ようとは。

「後な、ちょっとはかけひきも大切だよ。」
「”かけひき”ってだまし討ちみたいじゃないか。」
「違う違う。押してダメならひいてみろって言ってるんだよ。」
「………引いてダメだったらどうしてくれる。」
「あっ、本音が出たな。大丈夫だって。俺には彼女も敦賀君を意識してるように思えるんだよね。少し、試してみたら?京子ちゃんは嘘がつけないタイプだし、いい反応返ってくるよ。」

いや、まさかそんなはずは…。
だって彼女はラブミー部で。

「あっ、疑ってる!じゃ、今度あったら、笑いかけてみなよ。演技じゃない本当のほほえみを向けてみな。」

そんな事をしても、返ってくる反応は分かっているよ。

「今の彼女なら、間違いなく、敦賀君に落ちるね。」

その確信ぶりは何を根拠にしているのか。

それから数日経ってどこの誰かは知らないけれど彼女の話で盛り上がっている女性グループに出くわした。
女性らしい恋の話題。
”京子は恋をしている”と。
彼女が綺麗になった理由はそれしかないと話していた。

バカな。
そんなはずはない。
そう否定したけれど、不安は拭いきれない。

早く彼女に会いたいと思った。
この不安を取り除いてほしいと。

なのに君は他の男に捕まっていて。

『彼女に触るな!』
『触れていいのは俺だけだ!』

彼女を捕らえる男の姿を目にし、いいようのない怒りに支配された。

だけどそれは一瞬の事。

俺に気付いた彼女のホッとした表情を見る事が出来たから。

彼女は笑ったんだ。
恋する女性の顔で俺に一瞬だけど本当の笑顔を見せてくれた。

俺は彼女にとって特別な存在なんだ。

”大切な存在を作る気はない”なんて言った事がある。
今、思えばバカげた事を言ったものだ。
もうあの頃には彼女は大切な存在になっていたというのに。

「お待たせしました。」

キッチンから食欲をそそる香りとともに笑顔の彼女が顔を出す。

「俺の出番だね。」
「座っていて下さっていいんですよ。」
「いいんだ。俺がやりたいんだから。」

少しでも長く君のそばにいたいから。

料理を運びながら、ダイニングテーブルでも買おうかなと考える。
二人がけの小さなものがいい。
彼女と触れ合えるものがいい。

そうしよう。

でも、その前にやらなければならない事がある。

食事が終わって、ゆっくりくつろいで。
それで君の心が柔らかくなったら……。



帰り支度をする君を見ると切なくなる。
もうこんな風に切ない気持ちで君を帰すのは、送り届けるのは辛いんだ。

だけど、もし、ダメだったら?

そう思うと手が震えた。

「最上さん。」

震える手を握りしめて自分を奮い立たせる。
想いを伝えるチャンスを逃してはいけないと。

「話しがあるんだ。ここに座って。」

彼女は不安そうな顔で、俺の隣に腰を降ろした。

そんなに不安がらないで。
俺も怖いんだ。

彼女の柔らかな頬に伸ばす指が震える。

頬に手を添えて、俺は胸に秘め続けてきた思いを告げるべく、身構えた。




君に思いは伝わるかな?
君の事だから、きっと曲解するんだろうな。
一度じゃ伝わらない。
一度じゃ伝えきれない。

でも、でも、お願いだ。
俺を否定しないで。

今の俺を否定する言葉は言わないで。



「最上さん。俺はね……。」



この思いが君に届きますように。










それではこの続きもまた明日。


きっとだれも覚えてないだろうこの曲。
古いよ。マジで。
おいらシングルCD持ってるけどマキシじゃないんだぜ~。

震える指が~ほんとはあなたをさそおってる~~
とか……あの声で歌うからいいんだよね~。
私がカラオケ歌ったんじゃだめだわ。

もししってる方がいたら、蓮キョを思い浮かべながら聞いてみてください。
おすすめです。



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お世話になります。

恋愛 〜祈り〜 あーんどお礼

更新です。
エレベーターやcrossingの続きじゃなくてすいません。
下書きからみつけたものでアップしちゃいました。

あと、こんなところですいません。
sei様。
お礼記事にまでコメントありがとうございました。
いつも感謝です。
本当にありがとうございました。

ここからが二次記事になります。
よろしければお付き合い下さいませ。


7月28日・・・ネタバレの可能性があるので、一部修正。
それに伴いラストも大幅変更中。
なので、予定よりアップがかなりおくれてます。
過去の記事だったのですが・・・ラストだけ原形とどめてない。
ネタバレも変更の要因でしたが、書いてたら楽しくなってしまって。

原型はアメーバの下書きに残っているので、もしかしたらいつかそのまんまアップすることもあるかもしれません。

そんなわけで、ラストもう少しアップに時間かかります。





『恋愛 〜祈り〜』




彼に恋をした。
誰にも言えない秘密の恋。
彼自身にさえ言えないこの想い。

「京子ちゃん。きれいなったよね。」
「そうですか?」
「特に最近特にね。恋をすると綺麗になるって聞くけど、それかなぁ?もしかして、恋しちゃってる?」
「どうでしょうか?ご想像にお任せします。」
「手強いなぁ。」

バラエティ番組の収録中にふられた話題を笑顔で濁す。
あなたへの恋を自覚して時だけが過ぎていく。
あなたと私の距離は変わらない。
あなたは尊敬する先輩で、私はただの後輩に過ぎない。

「絶対、彼氏か好きな人いる顔だって。」

恋をしているのは本当。
でも、秘密の恋だから肯定は出来ない。

恋を自覚して、私は変わったのだと思う。
正確には”目が覚めた”かな?
復讐したいだなんて、アイツに捕われてる証拠じゃない。
アイツの挑発に乗って、人生を左右されるなんて冗談じゃないわ。

そんな事に気付いたのは、敦賀さんへの恋を自覚して、しばらくたってからの事。

番組の収録後、一緒にゲストとして出演していた男性タレントに食事のお誘いを受けたけど丁重にお断りしてテレビ局を後にした。

”キレイになったね”

あの人もそう言ってくれた。
彼にも本当にそう見えるのかな?
それってやっぱり恋をしているからなのかな?

努力はしているわ。
メイクねしかただって覚えた。
自分の武器が何か…自分をキレイに見せる方法…それも把握してる。
芸能界に生きてるんですもの、分からなきゃやっていけないわ。
でも一番の理由は、あなたにキレイだって言ってもらいたいからなのかもしれない。

そして気づいたの。
私はあなたのそばにいたいんだって。
あなたに私を見て欲しいと思うから、キレイになりたいって思ってるんだって事に。

やっと気がついたの。

”どうしようもないくらいあなたが好きです。”



「困ります!」
「いいから、いいから。食事するだけだから。ね?」

いつもと同じようにお誘いを断って帰ろうとしたのに、上手くいかない。

「さあ、行こう。」

手を強引に取られてしまった。

「離して下さい!」
「君、先輩が誘ってるのに断わるなんて失礼だよ。本当に食事するだけだからさぁ。」

世の中そんなに甘くはない。
この業界に身をおいて、数年かけて気付いた事。
こんな私でも女の部類に入るのだ。
信じ難いけれど事実だ。
親友に自覚が遅いと叱られたものだ。
そして今、その危機に直面している。
スタッフが通りかかったけれど誰も助けてはくれない。
この男は芸能一家に生まれて、自身も俳優であり、芸歴も長い。
出演した番組の中でも、MCさえ気を使っていた。

MCの芸人さんに、こっそり「しつこいから気を付けなよ。」って言われてたのに。

どうしよう。

「俺に逆らうと、後が怖いよ。」

怖い。
怖いよ。
敦賀さん!

「どう”怖い”んですか?是非うかがいたいですね。」

それは心の中で助けを求めてしまったその人の声。

「彼女の手を離して頂けますか?」

声は柔らかいのに、鋭い視線で私の腕を掴む先輩俳優を見ていた。

敦賀さんが来てくれた。
それだけで、こわばっていた身体から力が抜けた。
きっと顔も緩んでるわ。

「敦賀君。いや、彼女を食事に誘っただけなんだけどね。過剰に警戒されてしまっただけだから。ね?京子ちゃん?」

人の良さそうな笑顔で私に問いかけるけれど、私にだって”演技”だって気付いてしまうくらいの白々しいものだった。
私を掴む手も離す気はないらしい。

「申し訳ないですが、彼女は事務所に戻らなければなりません。俺は彼女を迎えに来ました。」
「敦賀君がただの後輩を迎えに来た?」
「社長命令です。」

”社長”の単語に私の腕を掴んだままの手が僅かに反応した。

「不思議な事はないですよ。彼女は社長が自らプロデュースしているタレントですからね。」
「えっ?」
「あれ?ご存知なかったんですか?ああ…公けには公表していませんから仕方ないですね。でも知っている人はわりと多いですよ。彼女がうちの社長の秘蔵っ子です。マネージャーがいないのも自己管理を徹底させる為。何かあればサポートするように言われています。」
「………。」
「食事にお誘い頂けるのは彼女にとって光栄な事でしょうが、万が一、あなたと京子がすくーされるような事態になったりすれば、うちの社長が直接対応する事になりますが。」
「……そ、そうだな。やましい事は無かったんだけど。やめておくよ。面倒な事は避けた方がいいからね。」
「そうして下さると助かります。」

敦賀さんの言葉でやっと離してくれた。
一礼して、脇をすり抜ける際、舌打ちが聞こえたけれど知らないフリをして、敦賀さんのところまで歩いた。
敦賀さんの眼差しは厳しいままだったけれど、この存在があるだけで安心できた。
私の肩を抱いてくれるだけで、怖いと思った相手を真っ直ぐに見返す事が出来た。

「敦賀君、君も気を付けなよ。マスコミはどこの国もしつこいものだ。」
「ご忠告ありがとうございます。社長が待っていますので、これで失礼します。」

敦賀さんに促されるまま、その場を後にした。

「大丈夫?今日みたいに誘われる事、多いの?」

優しい敦賀さん。

「あんな風に強引なのは初めてです。他の方は諦めてくれたんですが。」

私の肩に置かれた手に力がこもる。

「そろそろマネージャーつけて貰おう。俺からも社長にお願いして置くよ。」

あなたは優しい人。
気付けば、あなたを頼ってしまう自分。
その優しさは私の心を揺さぶる。
恋をしないと誓ったのに・・・・・・あなたの微笑が、あなたの眼差しが、肩に置かれた手から伝わる温もりが、それを許さない。

私にも恋の経験はある。
尽くすだけの恋。
決して届くことのなかった恋。
返されることのなかった悲しい恋。
思い続けた時があまりにも長くて恨みもした。
恋心を利用されていただけの事実に憎みもした。
そんな恋をした自分を情けなくも思った。
だけど今は・・・あの恋を後悔していない。

だって、本当の恋をしているって実感できるから。



事務所に行くというのは嘘。
知ってた。
私を助ける為に敦賀さんがついたささやかな嘘。
だって、最初から敦賀さんと約束をしていたんだもの。

今日はハンバーグ。
ソースも手作り。
付け合わせの野菜にだってこだわった。
ご飯もふんわり炊けて香りもいい。
じゃがいもで作ったポタージュスープにも自信がある。
彩りも考えた旬の野菜とお豆腐のサラダは和風ドレッシングで、さっぱりとしていて食べやすいはず。

喜んで貰えるかな?
美味しいって言ってくれるかな?

こうして敦賀さんのマンションで作さごはんを作るのはもう何度目になるかも分からないけど、いつもドキドキしちゃう。

出来た料理をテーブルに並べるのを敦賀さんも手伝ってくれる。
ハンバーグを乗せた皿を運びながら「美味しそうだね。早く食べたいな。」なんて言ってくれた。

二人一緒にテーブルについて食事を始める。

「いかがですか?」
「うん。美味しいよ。こういうの食べたかったんだ。」
「こういうの?」
「心のこもった美味しいもの。君が俺の為に作ってくれた料理の事だよ。」

私が作ったものを本当に美味しそうに食べてくれるあなた。
それがこんなに嬉しい事だなんて思いもしなかった。

「片付けしようか。それが終ったら、美味しいコーヒー入れるよ。」

食事を終えた後、キッチンにふたり一緒に立つのもいつもの事。

「なれましたね。」
「うん。君のお陰だね。」
「お料理やってみました?」
「うーーん。やってみたけどイマイチかな。今度見ててくれる?」
「何をつくったんですか?」
「お粥。」
「お粥が食べたかったんですか?おかずは無し?」
「いや、水加減間違えた。おかずは作ってる余裕がなくて。」
「敦賀さんでもできない事あるんですね。」
「コピー技術が役に立たない日が来るとは思わなかったよ。」
「コピーって……敦賀さんらしいですね。」

こんな何気無い会話もいつもの事。
また、あなたと一緒に同じ時間を過ごせる。
それを嬉しいって思える自分。
私も随分と変わったわよね?

「食器拭き終わったよ。じゃ、コーヒー煎れるから、リビングで待ってて。」

こんな何気ない時間がとても大切に思える。

恋愛は童話の物語みたいにハッピーエンドを迎えるものだけじゃない。
綺麗なだけじゃない。
現実はもっときびしい。
実際の恋なんてものは経験と憧れと失望が折り重なっているものなんだって知った。
恋する事がこんなにも苦しくて、切なくて、狂おしくて、だけど幸せで。
それが分らなくて、幸せばかりを求めたって何もかわったりなんてしない。

「どうしたの?」

コーヒーサーバーとマグカップを乗せたトレイを手にリビングに入ってきた敦賀さん。

『あなたの事を考えてたんですよ。』

そんな風に言ってしまいたくなる。
でも、この思いは秘密だから、言えない。

唇がふるえるのは、あなたへの想いが溢れて、時々私が揺れる時。

コトリと小さな音を立ててテーブルにトレイを置く。

「そんな顔しないで。」

敦賀さんの手が私の頬に触れる。

「勘違いしそうになるから。」

えっ?!
どういう意味?

怖くて、その先は聞けない。



楽しい時間というものは、あっという間に過ぎてしまう。
さっき敦賀さんが、言った言葉の意味も聞き出せないまま。

いつもと変わらない敦賀さんと私の距離。
マグカップを洗いながら、目についたのは、封の切られたワインボトル。
料理に少しだけ使わせて貰ったもの。

カップをしまってから片付けようとボトルに手を伸ばす。

そして脳裏を掠めたのは。

……これを飲んだら言えるかな?
一口だけ飲んだら、勇気が出るかな?
ちゃんと真っ直ぐ見つめられるかな?
好きですって言えるかな?

敦賀さん、呆れちゃうかな?
未成年が飲むんじゃないって怒られちゃいそう。
きっと想いを伝える前に打ち砕かれるのよ。

そう思い直してワインをあったばしょに戻す。
だけどそれは言い訳。

本当は怖いの。

”大切な人を作る気はない”と言ったのは彼。

フラれるのは分かっている。
そんな恋をしているのに、いい出せるわけが無い。

この関係を壊したくはない。
この恋を否定されたくはない。

この関係が壊れてしまうのが怖いの。

その怖さに立ち向かうだけの強さがほしいと思うけど、今の自分にはない。

もっともっと 近づきたいと思っているけど、今は出来そうにない。
今はまだ、その勇気がない。



今はまだ….…。



お願い。
まだあなたを好きでいさせて下さい。






続きはまた明日。



歌詞妄想です。誰の曲か分かったらすごいなぁ。
10年以上はたってるよね。
化粧品のCM曲でした。

下書きからみつけて、すぐアップ出来そうだったからアップしました。

続きま少しあります。
少しです。

とにかく見つけて良かった。

エレベーターとcrossingも書かないと。
すいません。


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